J1神戸“アレ”見えた 首位攻防戦に快勝 大迫先制PK、武藤も華麗に追加ヘッド!
「明治安田生命J1、横浜M0-2神戸」(29日、日産スタジアム)
首位攻防の一戦は、首位の神戸が大迫勇也(33)の今季20得点目と武藤嘉紀(31)のゴールで横浜Mに2-0で快勝した。勝ち点は神戸が58、横浜Mは54のままで4差に広がった。3位の浦和は横浜FCと1-1で引き分け、勝ち点50。川崎は2-3で新潟に競り負けて3連勝を逃し、同39で優勝の可能性が消えた。
天王山を制し、吉田監督も会見で興奮を隠せなかった。「半端ないっしょ!大迫、半端ないっしょ!」。前日「サコ(大迫)が取る」と予言した通り、不動エースが先制V弾。大迫の“代名詞”とも言えるフレーズで称賛した。
FW武藤がPKを獲得。前半23分、蹴るのはもちろん大迫。右足でゴール右に冷静に沈めた。鹿島時代の2013年、23歳時の19ゴールを10年ぶりに更新する自己最多で得点王争い単独トップ。20ゴールは神戸では1997年、22ゴールを挙げた永島昭浩以来、26年ぶりとなった。
33歳にして全盛期の到来。10年の上積みを問われると、「一番は僕に点を取らせるチームになってきている。僕は得点を取ること、前で起点になることを常に考えている。さらに積み上げていく」と通過点に位置付けた。
左膝に重傷を負い今季絶望となったMF斉藤が前日、手術後初めてクラブハウスを訪れた。「僕らもあいつから元気をもらえるし、僕らも結果を出して元気を与えられたら」と久々に再会し、頂上決戦を前に大迫も気合が入った。「未月のために優勝」と仲間全員で誓う大目標に前進した。
昨季最終戦、目の前で優勝を見せつけられた屈辱は晴らした。2位横浜Mに勝ち点4差をつけ、「アレ」は最短で10・28。プロ野球・阪神、オリックスに続く関西勢、3度目の歓喜が見えてきた。