神戸・マタ 大学生相手の実戦に45分出場も連係面で課題 吉田監督「強度、スピードに追いつかないと難しい」
J1で首位に立つ神戸に今夏加入した元スペイン代表MFフアン・マタが24日、神戸市内で行われた関西ステップアップリーグに出場した。関西学生選抜を相手にトップ下に入り、前半の45分間に出場。0-2の前半25分過ぎ、MF新井瑞希のゴールの起点になるなどした。一方でボールを奪われる場面もあり、連係面でまだまだ課題を残した。
同じく新加入のハンガリー代表のMFバーリント・ベーチェイも前半45分間に出場。守備の強度、運動量もまずまずで、積極的な攻撃参加も見せた。両助っ人とも前日23日、1-0で勝利したC大阪戦(ノエスタ)ではベンチ入りしたが出番はなかった。
吉田孝行監督は2人に関し、「状況、スコアによるけど基本的にはボールに寄せる強度、スピードとかそういうところをチーム全体として求めてやってきている。そこを頑張ろうとしているけど、そこに追い付かないと難しくなってくる」と話し、状態、試合勘がまだ本調子ではない。
初Vを目指し残り6試合、今後の起用法も見極めていく。「勝っている状況、負けている状況、勝ち点1を取らないといけない状況なのか、勝ち点3を取らないといけない状況なのか、ゼロを1にしないといけないのか、といろいろある。そういう状況を見てになるだろうし、日々のトレーニングでいい選手がいれば。そこは競争」と強調した。
C大阪戦は左ウイング起用のMF佐々木大樹が先制V弾。MF扇原貴宏、MF井出遥也と、これまで出番の少なかった選手を抜てきし、全員が応えた。
「たか(扇原)、はる(井出)と悔しい思いしていた選手が、やってやるぞ、という気持ちでやってくれてそれがいい方向にいった」と采配が的中した。
29日はアウェーで2位・横浜Mと直接対決。「昨年の王者だし、前回ホームで対戦したきも2点先制して逆転された。そういう悔しさもある。去年最終戦で(横浜Mに)優勝を見せつけられて、あの光景、悔しさを忘れないし。いろんな思いがあるけど、われわれはチャレンジャー。彼らは王者。臆病になることもない。自分たちがやってきたことを自信を持ってやる」と意気込んだ。
関西ステップアップリーグは関西地域の次世代を担うU-23年代の強化・育成を目的に開始。新型コロナウイルスの影響で中止が続いていたが4年ぶりに開催となった。この日は2-4で関西学生選抜に苦杯をなめた神戸。吉田監督は「若手の成長が一番だけどベテランも勝負にこだわれる。大学生を見るにもいい。ただアマチュアに負けちゃいけない」と、ふがいない結果に険しい表情だった。