Ｊ１京都ＦＷ宮吉拓実（３０）が１日、自身のインスタグラムを更新。２年半ほど伸ばしていた長髪をばっさり切り、医療用ウィッグを作るために髪を寄付する「ヘアドネーション」に協力したことを明かした。

　宮吉は「コロナが流行してから伸ばしていた髪を切り、ヘアドネーションさせていただきました。最初はなんとなく伸ばしていたのですが、ヘアドネーションできる長さまで伸ばそうと決意してここまで伸ばし続け、この髪で少しでも喜んでくれたり前向きになってくれる人がいると想像すると、途中で切らずに伸ばし続けて良かったなと思います。そしてヘアドネーションを知らなかった人にもこのような活動があることを知っていただけたら嬉しいです」とつづった。

　８月３０日の練習後に髪は切った。最も長い部分は４０センチほどあったという。突然の短髪にチームメートからも驚かれた宮吉は「切りました。もう３０歳なので。さっぱりしました」と笑顔を見せた。

　心機一転で臨む次戦・神戸戦（３日・サンガＳ）は重要な意味を持つ試合となる。勝ち点２６で１５位の京都に対し、神戸は勝ち点２４で１７位。敗れると降格圏に転落する。

　２４日に死去した京セラ創業者で、クラブの名誉会長でもあった京セラ・稲盛和夫名誉会長を追悼しての試合でもある。アカデミー出身でクラブ最長在籍選手の宮吉は、稲盛名誉会長が毎試合のように西京極陸上競技場でのホームゲームを観戦に訪れていたことを知る最後の世代。「このクラブに本当に大きな存在として稲盛さんがおられた」とこれまでの尽力に感謝して「精いっぱいチームのために頑張らないといけない」と話した。

　４月のアウェー神戸戦では勝ち越しゴールを決め、３－１での逆転勝利に貢献。「神戸はクオリティーの高い選手が多い。チーム一丸となって９０分間戦いたい。自分が取れたら一番良いけど、まずはチームの勝利」とリーグ戦７戦ぶりの勝利に向かう。