【福西崇史 熱血EYE】久保はゴール前の方が怖さを発揮すると感じている

 「キリンカップ、日本4-1ガーナ」(10日、ノエビアスタジアム神戸)

 日本代表は当落線上の戦士が結果を出し、W杯に出場するガーナを相手に4発を浴びせて快勝した。先発起用された21歳のMF久保建英(マジョルカ)が後半28分、待望のA代表初ゴール。18歳でA代表デビューから17試合目、生き残りへこん身のアピールとなった。途中出場のFW前田大然(24)=セルティック=もA代表1号となるダメ押しの4点目で勝負強さを発揮した。日本は14日にチュニジアとの対戦が決まった。デイリースポーツ評論家の福西崇史氏は、久保建について「ゴール前の方が怖さを発揮するとのではないか」と指摘した。

  ◇  ◇

 久保の得点は、まずは三笘が突破するだろうということで、少し遅れて行く感じはあったのかなと思っている。三笘が突破して、その後のスペースをうまく使えている。基本的にペナルティーエリアの中に入っていくことをずっと狙っていた。

 三笘の突破は彼の特徴。もし切り返すことになったら、左に動くというか、ペナルティーエリアから出ながらボールをもらえばいい。そういうことに対応できるポジショニングだった。

 久保の良さはアイデアがある。技術もある。となるとゴール前の方が怖さを発揮するのではないかと感じている。中盤のところでゴリゴリ突破するよりも、いろいろとボール裁きを入れて、相手を中盤で飛ばしながら、ゴール前に入って仕事をするイメージだ。

 前田も決めたが、伊東とともに相手は嫌がっていた。裏へ裏へ、ということでラインを下げてくれたりする。その動きがあった。得点のシーンも前田でなければ届かない。彼の良さが出ていた。

 この試合を通してアピールした選手を挙げるなら堂安、三笘、久保だろう。堂安は中に入ってコンビネーションができれば非常に生きる。ドリブルもできるし、ボールを渡してのワンツーもある。

 三笘は局面の突破だ。最初は相手に止められる部分はあったにしても、あれだけ仕掛けることができたら相手は嫌がる。ドリブルで仕掛けて久保をアシストする結果も残した。

 アピールという点では山根も入れてもいいかもしれない。失点はやってはいけないことだが、右サイドの崩しという点で動きの質が高かった。

 ある程度の選手は見えているし、だれが出てもいいようなシミュレーションをしたのではないか。吉田や遠藤がいないときの底上げもできた。

 次のチュニジア戦だが、まずは勝つこと。そして森保監督が選手をどう使うか。ある程度、みんな出してきているが、もしかしたらもう一回古橋を使うかもしれない。競争ということで、激戦区は試すことがあるかもしれないし、試しでいいと思う。(02年日韓、06年ドイツW杯日本代表=デイリースポーツ評論家・福西崇史)

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