大会注目“怪物”DFチェイス・アンリが存在感 尚志がPK戦制し初戦突破

 PK戦でゴールを揺らしガッツポーズを決める尚志のチェイス・アンリ(撮影・開出牧)
 PK戦で2本止める尚志の“PKキーパー”布川。右後方は瀬戸内のGK大木
2枚

 「全国高校サッカー選手権・1回戦、尚志0(4PK3)0瀬戸内」(29日、柏の葉公園総合競技場)

 1回戦15試合が行われ、尚志(福島)は瀬戸内(広島)に0-0からのPK戦の末に勝った。流通経大柏(千葉)は近大和歌山に1-1からのPK戦で敗れ、2大会ぶりの優勝を狙う静岡学園は徳島商に5-0で大勝した。長崎総合科学大付は北海(北海道)に2-1で逆転勝ちし、桐光学園(神奈川)は西原(沖縄)に1-0で競り勝った。堀越(東京A)阪南大高(大阪)岡山学芸館なども2回戦へ進んだ。

 尚志の仲村浩二監督(49)は切り札を隠し持っていた。0-0でPK戦突入が濃厚となった後半40分に“PK用GK”の布川陽大を投入。今季2度目という采配だったが「練習で一番止めていた。信頼していた」と送り出した。

 2年生GKは「2本止めれば勝てるぞ」という指揮官の言葉に発奮。1人目と5人目を止めて勝利をたぐり寄せた。「キッカーの表情や助走を観察している」という布川はPK5本中4本でコースを合わせる読みの鋭さを発揮。「役割を果たせた」と胸を張った。

 U-22日本代表に飛び級選出されたDFチェイス・アンリ(3年)も随所に存在感を発揮し、無失点に貢献した。屈強なフィジカルに加え、正確なキックで攻撃の起点となり、セットプレーでは187センチの長身でゴールに迫った。PK戦でも「決めないといけない」と1人目として成功した。

 今夏にはドイツ1部シュツットガルトのセカンドチームに練習参加した逸材。瀬戸内戦でもJリーグの複数クラブのスカウトが熱視線を送り、国内外から進路が注目される。

 ◆チェイス・アンリ 2004年3月24日、神奈川県出身。元軍人の米国人の父と日本人の母を持ち、幼少期を米国で過ごす。帰国した中学時代に本格的にサッカーを始め、FC湘南ジュニアユースから尚志高に入学。20年U-17(17歳以下)日本代表。21年10月にはU-22日本代表に飛び級で選出され、U-23アジア杯予選に出場した。187センチ、80キロ。利き足は右。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

サッカー最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(サッカー)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス