「天皇杯・決勝、浦和2-1大分」(19日、国立競技場)
J1浦和が3大会ぶり、歴代最多タイの8度目の優勝を飾った。
劇的なドラマは試合終了間際に起こった。1点を追う大分は後半45分、左サイドからクロスをペレイラ頭で合わせて同点、準決勝川崎戦に続いて、終了間際で同点に追いついた。だが、浦和は後半ロスタイム、MF柴戸のシュート性のボールをDF槙野が頭でコースを変えて決勝ゴールをたたき込んだ。
槙野は「お祭り男、エンターテイナーですからね。全部持っていきました」と笑顔でインタビューを受けた。リカルド・ロドリゲス監督は「すごく幸せ。多くのサポーターが来てくれた中で全選手スタッフ全員に感謝しています。浦和ファミリー全体に感謝します。大分は難しい相手で厳しい展開になりましたが最後に点が入って奇跡が起こる。これもサッカーだと思う」と喜びの声を挙げた。
浦和は前半6分、MF関根が右サイドをドリブルで突破。さらにボール拾ったMF小泉がペナルティーエリア右の深い位置に運んだ。こぼれ球をキープしたMF関根がエリア内に侵入し中央にマイナスのラストパス。FW江坂がダイレクトでゴールに突き刺した。
序盤は浦和が軽妙なパスワークを武器に試合を支配。中盤以降は大分にボールを保持される時間帯が増えたが、決定機を作らせなかった。後半はハーフタイムで修正した大分が攻勢に出た。なかなか得点が奪えない中、1-0のまま試合は進んでいた。
後半39分で今季限りでチームを離れる槙野と交代した関根は、涙を流して熱い思いを表現。同じく退団するDF宇賀神も号泣した。今季限りで現役を引退するMF阿部勇樹(40)はベンチ外となりスタンドから戦況を見つめた。勝って去りゆく主将への大きなタイトルのプレゼントとなった。
GK西川は「このメンバーとスタッフでプレーできるのがきょうが最後だったので、何としても勝って阿部選手、槙野選手、宇賀神選手、お世話になった選手、スタッフと優勝したかった。強い気持ちで試合しなきゃいけないなと思ってやりました」と思いを爆発させた。