名古屋がルヴァン杯V 古巣との対戦に柿谷「相手がセレッソで複雑な気持ちだった」
「ルヴァン杯・決勝、名古屋2-0C大阪」(30日、埼玉スタジアム)
名古屋が大会初優勝を飾った。無失点に抑え2得点で勝ちきった。
古巣との対戦となったFW柿谷曜一朗は前半10分、MFマテウスからのクロスを中央でトラップしオーバーヘッドで狙ったが、惜しくもゴール上に外れた。守備では自陣に戻り体を張って奮闘し勝利に貢献した。
「移籍して1年目から意識はしていたが、まさか決勝のチャンスが来るとは思わなかった。しかもその相手がセレッソ大阪で複雑な気持ちと、ぶっちゃけやりたくないなと、決勝はセレッソはやめてほしかったなという気持ちとかいろいろあった中で、いざやってみるとすごく楽しかった」
試合後には優勝への喜びと自身が育った古巣への思いがあふれた。
C大阪の下部組織出身の柿谷は2006年にクラブ史上最年少の16歳でトップ昇格。13年にはJ1で21得点を挙げ、その後はスイスへの海外移籍や日本代表も経験。セレッソの象徴的な選手だったが、昨季は出場機会を減らし21年から名古屋に移籍した。
試合後には元チームメートからも祝福を受けた。柿谷は「終わった後に、もし結果が逆だったら、セレッソの選手みたいに(自分が)『おめでとう』と言えるかなと思った」と気持ちを打ち明けた。「(C大阪の選手の)温かさを感じられて、改めて素晴らしい選手たちと僕はサッカーをしてこられたと思いました。移籍してきてタイトルを取れたことは素晴らしいですけど、今まで一緒にやってきた仲間の素晴らしいところも見られたので幸せに思います」と古巣からの勝利をかみしめた。