【福西崇史 熱血EYE】守備面での安定もたらしたボランチ中山

 「国際親善試合、日本0-0カメルーン」(9日、ユトレヒト)

 日本はカメルーンと0-0で引き分け、20年初戦を勝利で飾れなかった。新型コロナウイルスの影響でW杯予選が延期されてきた日本にとって19年12月以来の試合。MF南野拓実(25)、FW大迫勇也(30)らがゴールに迫ったが、無得点に終わった。国内組は帰国時の制限の問題などから招集されず、日本代表史上初めて海外組のみの編成となった。対戦成績は日本の3勝2分け。日本は13日にコートジボワールとユトレヒトで対戦する。

 ◇  ◇

 待ちに待った今年最初の代表戦で、試合前は個々がどれだけアピールできるかに注目していた。結果はスコアレスドローだったが、いい意味で期待を裏切られた試合だった。

 カメルーンはフィジカルが強く、アジアのチームにはないキープ力があった。前半、日本は高い位置から組織で守る戦いを強いられたのは仕方がない。それを後半から3バックに変更した森保監督の采配は見事だったし、システム変更に対応してみせた欧州組の選手もさすがだ。

 3バックにすると、守備が3人だけでは耐えきれない場合、チーム全体が守り一辺倒になる危険性がある。吉田を中心に、特にサイドバックから中央に移った酒井は高い身体能力を生かして十分に役割を果たした。

 そのおかげで中盤でのプレスが効き、後半はワイドに攻撃できた。特に右の伊東は、スピードを生かした、サポートがなくても1人で突破できる魅力が光った。

 ボランチの中山はチームの一員として認められる活躍だった。もともと一対一の強さがあるし、柴崎らと連動して守備面での安定をもたらした。次戦は遠藤が起用されるかもしれないが、2人の定位置争いは今後の楽しみの一つ。遠藤と中山のコンビも見てみたい気がする。(02年日韓、06年ドイツW杯日本代表=デイリースポーツ評論家)

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