東京五輪延期で「潮目変わった」サッカー女子W杯招致断念への影響 田嶋会長が見解

 日本サッカー協会が22日、臨時理事会を行い、開催国として立候補していた2023年女子ワールドカップ(W杯)の招致から撤退すると発表した。協会の田嶋幸三会長は1年間延期された東京五輪の影響を一因に挙げた。

 会長は「潮目になったのは、五輪の1年延期。女子は年齢制限ないので、同じ世界大会を2年連続でやるのかということがネガティブになった」、「東京五輪が1年延びて、21、23年と続くことでネガティブな声が出てきた。たまたま2年間で女子の最高峰の大会がある。キャンペーンを張られたかは分からないが、FIFAはいろいろな活動ができなくなっている。COVIDの影響もあるが、潮目が変わったのは、五輪の延期だと思います」などと説明した。

 東京五輪が2021年7月開幕予定に延期されたことで、2023年夏に開催見込みの女子W杯との期間差は2年になった。男子では2014年にW杯を行ったブラジルのリオデジャネイロで2016年に五輪が開催されたケースがある。一方で、女子は五輪にA代表が出場するため、五輪の重要性が男子よりも高い。

 短期間にA代表の世界大会を2度日本で行うことへの抵抗感のほか、様々な要素も挙げられた。

 ・ASEANサッカー連盟が共催を目指すオーストラリア/ニュージーランドの支持を表明

 ・オーストラリア/ニュージーランドの共催が実現すれば、南半球では初の開催となる点

 ・日本では過去にFIFA主催大会を開催している点

 ・共催が世界的トレンドになっている点

 以上の点を踏まえ、票読みの結果、23年女子W杯の開催地が決まる25日を目前にし、撤退を表明した。直前での撤退にどれほどの意味があるのか、という点について田嶋会長は「招致委員会からは玉砕してもいいんじゃないかという意見もあったが、それをして日本サッカー界に負のインパクトがあるということを説明して、それを理解してくれた。私自身が、W杯を推進してきたので苦渋の決断だったと察してもらえば」と理解を求めた。

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