サンフレ 地域社会へ何ができるのか模索 15日から練習再開

 緊急事態宣言が広島でも解除となり、少しずつではあるが日常が戻りつつある。それはサンフレッチェも同様で、5月15日からはグループに分け、かつ時間差もつけてはいるものの、チーム全員が練習をスタートできた。幸い、ここまで新型コロナウイルスの感染者も出さず、元気に練習を再開できたことは何よりも朗報ではある。

 トレーニングはまだ休止前のような強度には至っていない。「選手たちのコンディションにばらつきが見られる」と城福浩監督も話すが、それは致し方ないことだ。「全体練習がいつになるかはまだわからないが、その時にはチーム全体でハードなトレーニングができるような状況にもっていきたい」と指揮官は言う。まずは、しっかりとボールを蹴るための筋力を戻すなど、身体の状態を一歩ずつ取り戻すことだ。

 一方、今回のコロナ禍を受けて、選手の意識にも変化が見える。「自分たちよりももっと、苦しんでいる人々がいる」という城福監督の言葉を選手たちも理解し、自分たちが支えられている地域社会に対して何ができるのかを模索、佐々木翔主将を中心に提案する動きが目立ってきた。

 5月13日には城福監督と5人の選手たちが広島大学病院を訪れ、医療従事者の方々に感謝と敬意を表したのも、クラブと選手たちの意識が一致した結果の行動。他にも、コロナウイルスの影響で卒団式ができなかったサッカー少年団の子どもたちにビデオメッセージを贈ったり、クラブアカデミーの子どもたちやサポーターとZoom(ビデオ会議システム)で交流を図ったり。選手たちとの会話で子どもたちやサポーターが笑顔になり、その笑顔が自分たちの力になることを改めて感じた。

 「自分たちがサポーターやパートナー企業の皆さまに支えられていることを認識した上で、アクションを起こした選手たちの闘いを楽しみにしていただきたい。そしてぜひ、我々と一緒に戦ってください」

 城福監督がサポーターに贈るメッセージだ。(紫熊倶楽部・中野和也)

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