周り輝かせる大迫の力 長友絶賛“次のチームプレー”につながる動作

 「アジア杯・準決勝、日本3-0イラン」(28日、アルアイン)

 2大会ぶり5度目のアジア杯制覇を目指すサッカー日本代表は、準決勝・イラン戦(アルアイン)に3-0で勝利して、優勝した2011年大会以来となる決勝戦へと駒を進めた。

 エースとして、チームを勝利に導く2得点。後半11分に頭で均衡をやぶり、同22分にはPKで加点。トルクメニスタン戦以来となる先発復帰となったFW大迫勇也(28)=ブレーメン=だが、ゴール以外でもチームにもたらした恩恵は計り知れない。

 DF長友(ガラタサライ)は、大迫をこう評する。「彼は1人の選手としても抜けた存在ですけど、周りのプレーヤーを輝かせるんですよ」。安定感抜群のポストプレーが周囲を引き立たせているが、細かく言えば、その“質”が他のFWとは違う。

 世界に目を向ければ、大迫よりも体の強い選手、トラップがうまい選手は数多い。もちろん、抜群の体さばきなど、大迫が持つ技術の巧みさもあるが、決定的なのが一連の動作が“次のチームプレー”につながっていること。ただキープをするだけではなく、ボールの置き位置、パスのタイミングなど後方から走る選手が得意な形でつなげていく。チームメートが抱く信頼感は抜群。2列目の選手を選ばず、そして2列目の選手から選ばれるFW。だからこそ、躍動感ある攻撃が生まれる。

 そんなプレーに磨きがかかったのは、W杯ロシア大会以降。コロンビア戦で劇的な決勝弾を決めるなど活躍したが、大会後には「W杯で点に絡む大事さをあらためて感じた。FWとしてはそこは逃げられない。しっかりと向き合って、努力していきたい」と語った。その視点は、いかに自分のプレーがチームの得点につながるかどうかに向いていることを意味している。そんな成長が、チーム内での絶対性を高めている。

 大仕事をやってのけたイラン戦後も「まだ終わってないので切り替えて次の試合に臨みたい。勝つしかない。あとは結果だけ。勝つだけ」と短い言葉に決意を込めたエース。その背中は、どこまでも頼もしい。

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