湘南ルヴァン杯初優勝! 20歳杉岡が決勝弾 チョウ・キジェ監督は男泣き

 ルヴァン杯を制し、サポーターと喜び合う湘南イレブン
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 「ルヴァン杯・決勝、湘南1-0横浜M」(27日、埼玉スタジアム)

 神奈川決戦となった決勝は湘南が横浜Mを1-0で下して初優勝を飾った。前半36分に東京五輪世代のMF杉岡大暉(20)が決めたミドル弾を、粘り強い守備で守り切った。12年から指揮を執るチョウ・キジェ監督(49)が追求する“湘南スタイル”が浸透。主要大会では実にベルマーレ平塚時代の1994年天皇杯以来のタイトル獲得となった。杉岡はMVPに選出。湘南は優勝賞金1億5千万円を獲得した。

 一陣の湘南の風が、埼玉スタジアムを吹き抜けた。決勝弾の杉岡が、MF梅崎が、選手全員が笑顔そして、涙の抱擁を繰り返した。チョウ・キジェ監督はベンチ前で芝生の上に突っ伏して、号泣していた。

 「こんなところで泣いちゃいけないんだけど。何回か(気持ちが)折れたことがあったけど、必死にやってきたことが形になった」。就任7年目。歓喜の瞬間によぎったのは何度も降格を味わった苦難の日々だった。

 “湘南スタイル”。選手、関係者全員が口にする言葉がある。当初はよく走り、プレスをかけて、縦に速いサッカー。それだけでは結果は出なかった。「勝つためにそれ以外のレベルも上げないと選手が成長した実感が持てない。この2年、失点しないようにするには何をしたらいいかやってきた」。果敢に仕掛けた前半。守り抜いた後半。攻守における“湘南スタイル”の確立が戴冠につながった。

 4月にフィットネスクラブを運営するRIZAP(ライザップ)グループの連結子会社となった。目標に掲げたのが20年までのタイトル獲得。真壁潔会長(56)は育成をテーマに掲げる。「若い選手が伸びていくチームを作るのが、Jリーグのオンリーワンになる」と言う。

 MVPの杉岡は「これが湘南のサッカーだと全国ネットで広められた」と胸を張る。先発したMF金子とともに20歳。U-19アジア選手権に出場中のMF斉藤、DF石原もトップチームでプレーする。成果は出ている。

 「常にJ1の上位争いをするチームにしたいし、カップ戦も常に取れるくらい強くしなきゃいけない。若い世代が底上げしていきたい」。“湘南スタイル”を体現して、Jリーグに旋風を起こしてみせる。

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