鹿島 悪夢のV逸 あと1勝が…あと1点が… 連覇ならず3年ぶり無冠

 優勝を逃しガックリの鹿島(右から)曽ケ端準、金崎夢生、泣き崩れる昌子源、伊東幸敏
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 「明治安田生命J1、磐田0-0鹿島」(2日、ヤマハスタジアム)

 鹿島が2連覇を逃した。前半終了間際にはDF植田直通(23)のゴールが取り消され、後半の猛攻も及ばず、0-0のスコアレスドロー。得失点差で川崎に及ばず、逆転優勝を許した。あと一歩届かなかった無念のV逸。DF昌子源(24)は悔しさを押し殺しつつ、来季のリベンジを期した。

 あおむけに倒れ込んだDF昌子は、両手で顔を覆ったまま立ち上がれなかった。ゴール前に座り込んだMF三竿健は、磐田MF中村俊に手をさしのべられてようやく立ち上がった。目前で逃した優勝。涙が止まらなかった。

 「今は、なんと言っていいか分からないです」。昌子は率直な心境を述べた。

 この日も前節の柏戦も、勝てば優勝という一戦。勝負強さが身上の常勝軍団は、2試合連続スコアレスドロー。180分の間に、優勝に必要なわずか1点が奪えなかった。

 不可解な判定もあった。前半44分、MF遠藤のCKをDF植田が頭でゴールに突き刺したが、直前にファウルがあったという判定で得点は幻となった。

 昌子は「何のファウルか分からない。審判に誰(のファウル)なんですかと聞いたら『昌子か植田のどっちか』と言われた」と明かす。昌子と相手選手の軽い接触はあったが、鈴木満強化本部長も「何であれがファウルになるのか理解できない」と不満を口にした。

 連覇、そして20冠に王手をかけながら、3年ぶりの無冠。シーズン途中にコーチから昇格して再建に努めた大岩監督は「私の経験不足。最後の2試合で、力を出させてあげられなかった」と唇をかんだ。昌子は「本当に力不足。また一段と強くなるための試練と思って頑張ります」と胸に刻んで、将来の糧にする。

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