G大阪“薄氷星”で暫定2位浮上 藤本“俊輔ばり”Vアシスト

 「明治安田生命J1、仙台2-3G大阪」(1日、ユアテックスタジアム仙台)

 G大阪はMF藤本淳吾(33)の決勝アシストで仙台に3-2で競り勝ち、暫定2位に浮上した。

 劇的な一発を演出した。2-2の後半46分、MF藤本がゴール正面約30メートルから蹴ったFKにDFファビオが頭で合わせ、G大阪が土壇場で勝ち点3をもぎ取った。「誰も触らなくても入るように蹴った」というアシストは、試合前に映像を見た中村俊輔(磐田)から着想を得ていた。セルティック時代の07年4月22日、1-1で迎えたキルマーノック戦の後半ロスタイム。リーグ優勝をもたらした伝説の決勝FKをイメージした弾道だった。

 後輩からも刺激を受けていた。フローニンゲンに移籍した堂安が藤本と同じ背番号25に決まった。会見で堂安は「一番お世話になった先輩が付けていた」と明かしていた。藤本には写真が添付されたLINEで連絡があったといい「うれしかった」。自身も横浜M時代に俊輔の25番を付けただけに「そうやって受け継がれていけば」と優しくほほ笑んだ。

 2点リードを追い付かれながらも勝ち切り、長谷川監督は「大きな勝利」と強調した。1試合未消化ながら暫定2位に浮上。劣勢の中、したたかな勝利をもたらしたのは、背番号25の左足だった。

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