「明治安田生命Ｊ１、鹿島１－０横浜Ｍ」（１０日、カシマサッカースタジアム）

　鹿島は１－０で横浜Ｍを下し、２連勝を飾った。途中出場のＦＷ鈴木優磨（２０）が決勝ゴールを挙げた。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督（６４）が視察に訪れる中、若きゴールゲッターが存在感を示した。浦和は後半の４得点で快勝。川崎は柏を２－１で退けて、勝ち点を７に伸ばした。

　持ち味である勝負強さが光った。０－０の後半３８分、途中出場のＦＷ鈴木が大仕事をやってのけた。右からのクロスに対して、相手ＤＦの前へ入り込む。「当てるだけのボールだった」とさらりと振り返ったが、決勝点となったヘディング弾は駆け引きの巧みさで奪ったゴールだった。

　リーグ戦では昨年９月１７日以来、５戦ぶりの本拠地勝利。だが、若武者の活躍を喜んでいるのは鹿島サポーターだけではない。視察に訪れた代表のハリルホジッチ監督は「若くて興味深い鈴木が点を入れてくれた。私にとってもうれしい。そこはチェックをした」。珍しく、個人名を挙げ２０歳のＦＷをたたえた。

　だが鈴木自身は「今はアントラーズに集中している。次の試合に向けて準備をしたい」。スーパーサブとしての役割に甘んじることはなく、定位置獲得を第一目標に掲げ「（代表入りは鹿島で）スタメンを取らないと全然ない」と語る。

　ＵＡＥ戦に向けたサプライズ招集の可能性は未知数だが、代表監督の眼前で鈴木は大きな存在感を放った。