【サッカー】連勝発進!J2讃岐の変身

 Jリーグの2016年シーズンが開幕した。22クラブがしのぎを削るJ2では、今季もJ1昇格をかけて熱い戦いが繰り広げられるだろう。開幕から2試合、補強やキャンプでの試みが成果として表れたクラブもあれば、思惑通りとはいかないクラブもあるに違いない。そんな中、J2昇格3年目を迎えたカマタマーレ讃岐が絶好のスタートを切った。

 敵地での開幕・横浜FC戦を1-0でものにすると、ホーム開幕戦も東京Vに2-1で勝利。昇格3年目で初の開幕2連勝を果たした。まだ2試合終了時点とはいえ、順位表を見ると上から2番目に名前が輝いている。

 讃岐の持ち味は鉄壁の守備だ。昨季は順位こそ16位ながら、失点はリーグ最少の「33」を記録した。一方で得点は最下位の「30」。得点力アップが明確な課題で、就任7年目の北野誠監督(48)はその弱点を克服するべく攻撃重視の補強を敢行。「昨年の守備のベースを残しながら、今年は得点を取りに行く」と宣言し、キャンプで戦術を練り上げた。

 北野監督が掲げた今季の目標は「勝ち点56以上、10位以内」。昨季の目標が「自動残留」という現実的なものだっただけに、一気に設定を高くした印象だ。それだけ指揮官は、今季の戦力に手応えを感じているのだろう。

 実際、讃岐のサッカーはアグレッシブに変身した。昨年に比べてDFラインを高く保ち、攻撃に人数をかける。カウンターは鋭さを増し、これまではあまり見られなかった細かいパスによる崩しも数多く見られる。

 新戦力では、水戸から加入したFW馬場賢治(30)の存在が大きい。神戸や湘南などJ1での経験も十分にあり、豊富な運動量、そして精度の高いキックで多くのチャンスを作り出している。開幕2試合連続ゴールを決めたMF仲間隼斗(23)は「選手層が厚くなり、チームで意思統一ができている。点を取るという部分では昨年より確実にパワーアップしている」と話した。

 ホーム開幕戦の観衆は2858人。ちょっと寂しい数字ではあるが、これも勝ち点を積み重ねることが最大の改善策になるはずだ。東京V戦後、北野監督は「目標(の勝ち点)まで、あと50点。遠いなあ」とつぶやいた。確かに先は長いが、その険しい道のりを戦い抜くだけの力が讃岐にはついてきていると、この2試合でサポーターは感じたのではないだろうか。

 J2昇格1年目の13年は21位で、入れ替え戦の末に残留を果たした。2年目の昨季は16位に上昇した。「10位以内」が目標の今季、3年目の飛躍に期待したい。(デイリースポーツ・浜村博文)

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