「ブラジルＷ杯・Ａ組、カメルーン１-４ブラジル」（２３日、ブラジリア）

　Ａ組はブラジルのＦＷネイマール（２２）＝バルセロナ＝が２得点し、カメルーンを４‐１で下した。Ｗ杯通算１００試合となったブラジルは１位で、クロアチアに３‐１で勝ったメキシコが２位で通過した。Ｂ組は突破が決まっていた一戦でオランダがチリを２‐０で退けて１位、チリは２位。スペインはオーストラリアを３‐０で下した。決勝トーナメント１回戦でブラジルはチリと、オランダはメキシコと対戦する。

　やはり、この男の大会となるのか。ブラジルがネイマールの２発で快勝した。Ｗ杯通算１００試合目となる節目の一戦。１位で決勝トーナメント進出を決めた。

　スピード、技術、ゴールへの嗅覚‐、そのすべてが極上だった。前半１７分、左からのクロスに対し、軽やかに相手ＤＦのマークを外し、正確なタッチでゴールへ流し込んだ。これが今大会の通算１００得点目だった。

　同３５分には、パスを受けて左から中央へ切れ込み、右足を振り抜いた。ＤＦの足の下を抜いたシュートは、逆に跳んだＧＫをあざ笑うかのようにゴールへ。得点王争いトップに立つ４得点目。代表通算で、歴代６位となる３５得点目で流れを引き寄せた。

　Ａ組首位とはいえ、負ければ敗退の可能性もあった一戦。重圧からチームを早々と解放し、同点後の嫌なムードも一掃した。“王様”ペレが「彼は天才だ」と認める２２歳の後継者は、カナリア軍団の中でも圧倒的な存在感を放っている。

　決勝トーナメント１回戦の相手はチリに決定。過去の対戦成績は４８勝１３分け７敗と圧倒しているものの、手の内を知り尽くした南米決戦は激戦必至だ。