サンフレ奇跡逆転V!森保監督「一丸」

 「J1、鹿島0-2広島」(7日、カシマ)

 サンフレッチェ広島が7日、奇跡を起こした。最終節のアウェー鹿島戦に勝利。勝ち点を63とし、横浜Mが川崎に敗れ勝ち点62にとどまったため、逆転で2連覇を達成した。2連覇は、09年まで3連覇した鹿島以来(5度目)となる。森保一監督(45)は就任から2年で快挙達成。選手、サポーターと共に喜びを爆発させた。

 試合終了後に飛び込んできた横浜M敗戦の一報。逆転での2連覇達成に森保監督は感情を爆発させた。スタッフ、選手と抱擁を交わし絶叫。優勝監督インタビューでは「一丸となって戦った。苦しい中でも力を合わせブレずにやってきたことが結果につながった」と声を弾ませた。

 前半35分に石原のシュートで先制。後半35分にも石原が追加点を挙げた。守ってはGK西川を中心に無失点で切り抜けた。これで先制した試合は17勝2分け。不敗神話の誕生だ。

 開幕当初は主力に故障が相次いだ。それでも着実に勝ち点を積み上げた。夏場に5連勝をマーク。その後3連敗を喫したが「去年優勝した成功体験がある。自分たちのサッカーができれば大丈夫だという思いがあった。今年の方が厳しいシーズンだったけど、全員で乗り越えられた」。人もボールも動くサッカーを貫き、上位を死守し続けた。

 2連覇の原動力はリーグ最少失点の守備力だ。今季は29失点。20点台は18クラブ中で広島しかない。「相手がわれわれの攻撃を研究し、良さを消してきた。その中で得点するのは並大抵のことではない。この順位にいられるのは安定した守備があったからこそ」。この日も完封勝利。15試合連続無失点のクラブタイ記録に並んだ。

 さらに指揮官が評価したのが精神力の強さだ。10月19日に横浜Mと直接対決に敗れ首位陥落。自力Vが消滅した。それでも選手の心は折れなかった。この日も勝利が絶対条件の中で重圧をはねのけた。「精神的なタフさやしぶとさは去年よりも間違いなく強くなっている」と目を細めた。

 今季のスローガンは「一丸」だ。45歳の青年監督を船頭にイレブンが乗り込んだ船、“森保一丸”。心技体、全てを充実させ一つになった広島が、逆転での2連覇という奇跡を成し遂げた。

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