INAC神戸、チーム一丸で6発快勝

 「なでしこリーグ、INAC神戸6‐1新潟」(31日、新潟市陸上競技場)

 3連覇を狙うINAC神戸は、FW道上彩花(18)のチーム加入後初得点などで新潟を6‐1で退けた。昨季のリーグMVP&得点王のFW高瀬愛実(22)が左内くるぶしを骨折し全治1カ月と診断されたが、チームの非常事態をアピールチャンスにする。3季ぶりの優勝を狙う日テレも、大阪高槻を3‐1で下し開幕2連勝。1‐1の後半42分、左膝の負傷から復帰したMF阪口夢穂(25)が決勝点を挙げた。岡山湯郷は2連敗。

 5‐1で迎えた後半ロスタイム、右サイドからFW川澄が上げたクロスに道上が反応した。あとは先輩がお膳立てしてくれたボールを、ゴールに左足で押し込むだけで良かった。「すごくいいボールが来たので、けるだけでした」と控えめに、INAC神戸での初得点の喜びをかみしめた。

 昨季までは鮫島彩や熊谷紗希ら日本代表選手を多数輩出した常盤木学園所属で、2部リーグに当たるチャレンジリーグに出場。170センチ近い体格を生かし30得点で得点王に輝き、昨年、日本で開催されたU‐20女子W杯でも1得点を挙げた。

 超高校級ストライカーの道上も、代表クラスの選手がそろうINAC神戸では出場機会を得るのも難しいはずだった。だが、昨季のなでしこリーグ得点王&MVPのFW高瀬が、3月26日の練習中に左内くるぶしを骨折。出場のチャンスが一気に広がった。

 「もう1点ほしかった」という石原監督の狙い通り、残り時間11分での途中出場で結果を出した。「形がどうであれ、次につながると思う」と道上。頭をポンとたたいて祝福したMF澤も「与えられたチャンスで結果を出すのは頼もしい」と目を細めた。

 11年10月30日の浦和戦以来、リーグ戦23試合ぶりに先制を許す苦しい展開だったが、終わってみればINAC神戸の底力が際立った。

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