「Ｊ２、横浜ＦＣ-岐阜」（１１日、ニッパ球）

　カズに合流する間を与えません！５位につけるＪ２横浜ＦＣが１０日、Ｊ１自動昇格（２位以内）をかけた最終節・岐阜戦（１１日、ニッパツ＝三ツ沢）へ向けて、横浜市内で練習を行った。山口素弘監督（４３）は、２位での自動昇格を狙うと宣言し、Ｊ１昇格を決めてフットサルＷ杯に出場中のＦＷ三浦知良（４５）を出迎える考えを示した。

　山口監督はあえて宣言した。「電話では（カズと）話をした。向こうも『行くところまで行って、（横浜ＦＣに）合流する』と言っていたけど、合流する機会があるのかね？（できなくて）残念だね」。１１日にＪ１昇格を決める山口流の決意表明だった。

　カズは、監督にＷ杯で敗退した場合、帰国した直後にチームの練習に参加すると伝えているという。横浜ＦＣでの最後の試合となった１０月１４日、北九州戦の後には「気持ちはみんなと一緒だから。後は頼む」と、Ｊ１昇格を託していた。監督も「後ろ髪をひかれる思いがあったと思う」とおもんぱかった。

　しかし、感傷と勝負は別だ。「カズにしても、賛否両論ある中でチャレンジをして、いい成績を出している。（刺激を得るため）電話をしたり、メールをしたりしている選手もいるのかな？」。カズがいないことをエネルギーに変えて、岐阜戦での大勝をもくろんでいる。

　横浜ＦＣが２位に入るには、岐阜戦の勝利が絶対条件。その上で２位の京都が甲府に敗れ、３位の湘南が最低でも引き分け以下でなければ、岐阜戦で大勝しても自動昇格の可能性はない。山口監督は「おれは（他チームと比べて）一番、可能性があると思っている。勝手にね」と強気だ。１１日夜に８強をかけたウクライナ戦に挑むカズを、吉報で後押しする。