田口V2!後半猛ラッシュ9回TKO

 「ボクシング・WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ」(31日、大田区総合体育館)

 王者の田口良一(29)=ワタナベ=が、挑戦者で同級7位ルイス・デラローサ(コロンビア)に9回終了TKO勝ち。2度目の防衛に成功した。

 最後は王者の執念を見せつけた。9回、粘るデラローサをコーナー、ロープへと追い詰め、左右のボディー、ストレートを打ちまくった。戦意喪失した挑戦者は、10回のコーナーを出られなかった。

 積極的な相手に序盤はペースを握り損ね、9回までポイントもリードを許した。「相手の気迫にのまれてしまった。殺気立っていた」と振り返った。セコンドからも手数の少なさを指摘された。

 実際、9回終了時点でジャッジ2人が挑戦者を支持。際どい展開だったが、中盤以降は左ボディー、アッパーも効かせた。7回からは猛烈な「田口コール」にも背中を押され、ようやく本来の動きを取り戻した。

 「足が動かなかった」と振り返った。万全の調整ができなかったからだ。「子供の頃から風邪をひきやすいんです」と、細心の注意を払っていたが、11月末、風邪をひいた。売り出し中の拳四朗(BMB)とのスパーリングも予定を短縮。この時期が心身ともに最も苦しかった。

 今後、団体統一戦の可能性もあるが、田口は「WBAには暫定王者のランディ・ペタルコリン(フィリピン)がいるので、まずそれをクリアしたい」と話した。「強い選手とやるとき、今日のようにのまれないようにしたい」と、防衛を重ねていくつもりだ。

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