IBF会長が謝罪…大毅の王座は保留
国際ボクシング連盟(IBF)のダリル・ピープルズ会長(47)らが2日、来日し、日本ボクシングコミッション(JBC)幹部と行った会談で、IBFスーパーフライ級の亀田大毅(25)=亀田=が昨年12月の統一戦で敗れながら王座にとどまった問題について謝罪し、近日中にJBCとの共同声明を発表することを明らかにした。
日本ボクシング界を混乱させた“負けても王者問題”。ピープルズ会長はJBC幹部と約1時間の会談を終え、「おわびをするために来た。調べないといけないことがあるが、近日中に共同声明を出す。今言えるのはそれだけ。(大毅の王座の扱いは)保留だ」と、慎重に話した。
問題の発端は、IBF立会人のリンゼイ・タッカー氏が試合前日のルールミーティング後の会見で「大毅が負ければ王座は空位」と話しながら、試合後に「大毅は負けても王者」と、発言を翻したことだった。
会談に出席したJBCの秋山弘志理事長によると、ピープルズ会長は一連の騒動を謝罪し、「最終的にルールミーティング後の会見が公式会見である」と認める一方で、タッカー氏の言い間違いだったことも強調したという。
ならば、大毅の王座の扱いはどうなるのか。JBCはIBFに空位とするよう要請しており、秋山理事長は「向こう(IBF)はチャンピオンシップ委員会などにかけて結論を出す。空位となれば、亀田側から訴えられる可能性もありますから、弁護士にも相談するでしょう」と話した。
また、業界内でIBF非公認論が出ていることについては、「(公認は)続ける。これは亀田の問題に限ったこと。他の試合も決まっているので、関係を切ると影響が大きい」との考えを示すとともに、「もう一度こんなことがあったら許さない」と、“イエローカード”を突きつけることも忘れなかった。