吉良大弥 国内最速5戦目戴冠「中盤に決められた。めっちゃうれしい」 減量苦心で転級も視野「違う色のベルトがほしい」

 「ボクシング・WBA世界ライトフライ級王座決定戦」(2日、横浜BUNTAI)

 WBA世界ミニマム級王座決定戦は同級1位の石井武志(26)=大橋=が世界戦の日本選手最速勝利タイムとなる1回1分5秒KOで同級2位のウィルフレド・メンデス(29)=プエルトリコ=に圧勝した。WBA世界ライトフライ級王座決定戦では同級1位の吉良大弥(23)=志成=が、7回38秒TKOで同級2位のカルロス・カニサレス(33)=ベネズエラ=を沈め、田中恒成(畑中)に並ぶ日本男子最速の5戦目で世界王座を獲得した。前座ではアマチュア49勝無敗の藤木勇我(18)=大橋=が5回TKOで、フィリピン・スーパーフェザー級12位のジュフェル・サリナ(29)に完勝した。

 若きスピードスターが5戦目で世界タイトルを手にした。吉良は序盤から電光石火の攻撃で元王者を翻弄(ほんろう)し、3回に打ち下ろしの左でダウンを先制。中盤盛り返されたものの、7回には居合抜きのような左カウンターでガラ空きの顎を打ち抜き、倒しきった。田中恒成に並ぶスピード戴冠に「元々(最速)記録を狙っていたが(それ以上に)この試合に勝つことだけを目標にしていた。楽な展開ではなかったが、中盤に決めにいった。めっちゃうれしい。(ベルトが)重たいです」と声を弾ませた。

 アマチュア3冠の実績を引っ提げ、世界4階級制覇王者の井岡一翔(37)の誘いで24年に志成ジムに入門。直前の練習では「余裕を持ってやれよ」と初の世界戦を前に無意識に張り詰めていたことをレジェンドに見透かされ「いい具合に脱力できた」と感謝した。

 井岡が24年7月に陥落して以来、志成ジムでは比嘉大吾(30)を含め世界戦7戦連続で王座を逃していたが、新星が食い止めた。生え抜き初の世界王者に輝き「最前線で井岡さん、大吾さんが背中で見せてくれている中、一番年下なので(連敗を止めたい)気持ちが強かった」と実感を込めた。

 今回は直前の水抜きで4・5キロ減量するなど苦心した。次戦での転級も視野に入れつつ、「違う色のベルトがほしいなと思っている。(次の照準は)休憩してから決めます」と無限に広がる可能性に夢を膨らませた。

 ◆吉良 大弥(きら・だいや)2003年5月30日、大阪府門真市出身。父の影響で4歳からキックボクシングを始め、中学からボクシングに専念。奈良・王寺工高時代に全国高校総体優勝。アマ3冠もパリ五輪への道が絶たれて東農大を中退し、24年5月に志成ジムに入門。同年6月にB級デビュー戦で初回TKO勝ちし、直後に異例の世界ランク入り。25年12月にWBA世界ライトフライ級挑戦者決定戦を制し、挑戦権を獲得した。右ボクサーファイター。163センチ。

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