デビュー半年のウルフアロン、焦燥感も吐露「他と同じペースだと早く終わり来る」 三十路の新人、王座奪還成功でG1出場懇願「成長速度変わる」

 「プロレス・新日本」(14日、大阪城ホール)

 東京五輪柔道男子100キロ級金メダリストのウルフアロン(30)がNEVER無差別級王者・成田蓮(28)を9分24秒アングルスラムで撃破し、王座に返り咲いた。2月11日の大阪大会では極悪集団ハウス・オブ・トーチャー(H.O.T)の介入や反則なども受け、わずか2分8秒で敗れて王座を奪われる屈辱を味わったが、因縁の宿敵に雪辱成功。さらに、プロレスデビュー半年ながらシングル最強を決める真夏の祭典「G1クライマックス」出場への意欲を表明したが、三十路の大物ルーキーは「他の人と同じペースでやっていると早く終わりが来てしまう」と焦燥感も吐露した。

 今回もセコンド陣の介入で袋だたきにあったが、本隊の竹下幸之介、矢野通の助太刀で1対1に突入。NEVERらしい正攻法の肉弾戦ではリバース式のアングルスラムを初公開するなど豪快なファイトで制圧し、雪辱の3カウントを奪った。デビュー半年の節目でベルトを奪還し、「途中で(救済に)来てくれた矢野さん、竹下さんに助けられて取ることができた。ベルトを取り返せた実感はあるが、(最初から最後まで)1人で戦い抜くという僕が目指すプロレスラー像には、遠からずも、まだ近からずという形で終わったかな」と課題もにじませつつ、「上半期の総決算(となる大会)で、取られたものを取り返すという目標が達成できたのは、しっかりやってきてよかった」と実感を込めた。

 1月4日のプロレスデビュー以来、EVIL(現NARAKU)、体重170キロのドン・ファレ、成田と、極悪軍団との抗争が続いていたが、「僕としては(抗争を)一区切りにしたい気持ちは強い」と終止符を強調。反則、介入などプロレスの洗礼を浴びながら成長してきた半年間を振り返り、「反則に対するやり方は学べたが、真っ向勝負をする選手とやった方が手に入る技術もあると思う。真っ向勝負への成長はこれから先の段階になる」と、自身の中の課題として捉えた。

 この日「G1クライマックス」の出場選手20人のうち16人が発表されたが、五輪王者の名前はなかった。残り4枠は出場権を懸けた決定戦で決まるが、出場を懇願したウルフは「それこそ、G1は全てのユニットから選手が出てくるので、出るか出ないかで僕の成長速度は変わってくると思うんですよね。新日本は基本的に高校とか大学を卒業した(直後の)人が入るわけで、僕は今年(学年的には)31歳になる年なので、他の人と同じペースでやっていると早く(全盛期の)終わりが来てしまう…ってなると、ステップアップしていくスピードは他の選手と比べて速くないとダメだと思っているので。そのためにも今年はG1に出て、もちろん勝ちたい気持ちもある中、たくさんの人と試合をして、いろんなプロレスを学びたい気持ちが強いです」と意思表示した。

 G1はシングル最強を決めるリーグ戦で、連日トップ選手同士の一騎討ちが続くハードスケジュールとなる。「もちろん、今年プロレスを始めたヤツがすぐに出られるかって意見があるのは重々承知の上だが、プロレスをやっているからにはトップを目指すのはいいこと。今回の試合をしっかり見てもらって、ウルフなら出しても大丈夫だと思ってもらえたらうれしい」と意欲を燃やした。

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