中谷潤人 左眼窩底骨折の疑い 流血で手が出せず尚弥にプロ33戦目初黒星喫す「驚きは感じなかったけど、さすが王者」
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(2日、東京ドーム)
WBA・WBC・WBO同級1位の中谷潤人(28)=M・T=は、0-3の判定で初黒星を喫し、日本男子4人目となる4階級制覇はならなかった。4団体統一王者の井上尚弥(33)=大橋=が4本のベルトを守った。
ビッグバンの拳が空を切り続けた。中谷はリーチ差を生かし、立ち上がりから右ジャブでけん制。踏み込んできた尚弥に左を合わせようとするも、怪物的な反射神経で全て紙一重でかわされた。10回には鋭い右フックを効かせたが、偶然のバッティングで左眉上から流血。血で視界がふさがり、その後は思うように手が出せなかった。
2015年のプロデビューから33戦目でついた初黒星。モンスターの壁は高かった。「5万5000人の前で戦えたことを光栄に思う。いろんなことを想定して準備してきた。驚きは感じなかったけど、さすが王者、うまさがあって、作っていくボクシングがうまかった。駆け引きを楽しみながらやっていた」。試合後は左眼窩底骨折の疑いで病院に向かった。
1月の早生まれで同学年では体が小さかったため、階級別で戦うボクシングに興味を持ったことが転機。中学から頭角を現すと、高校に進学せず単身渡米を決断し、名伯楽ルディ・エルナンデス氏に師事。32戦のキャリアを無敗で積み上げ、世界3階級制覇王者に上りつめた。
迎えたモンスターとの頂上決戦。ベルトをつかむことはできなかったが、最高峰の戦いを心の底から楽しんだ。試合開始のゴングから終了まで笑みが止まらず、最後はリング上で死闘を繰り広げた王者と抱擁し、たたえ合った。
