佐々木尽 再び世界へ壮絶打ち合い制す 試合後にリングで宣言「待ってろ世界」 次戦は世界へ向けたアジア最終試験
「ボクシング・東洋太平洋ウエルター級タイトルマッチ」(2日、東京ドーム)
東洋太平洋ウエルター級タイトルマッチ10回戦は、同級1位で元アジア2冠王者の挑戦者、佐々木尽(24)=八王子中屋=が2-1の判定で王者の田中空(24)=大橋=を下し、新チャンピオンとなった。昨年6月にWBO世界王座に挑み、5回KO負けしたが、再び世界王座挑戦への機運が高まった。田中は2度目の防衛に失敗した。
新チャンピオンの名が告げられると、佐々木は右手を胸に当てて喜びをかみしめた。両者10回、30分間撃ち合い続けた死闘。最後はどよめき、大歓声に包まれた。判定勝ちの結末に「みなさん!倒せなくて本当に申し訳ない。世界目指してがんばります。SNSフォローして覚えてください」と満員の東京ドームに呼びかけた。
日本人初のウエルター級王座を狙うライバルと正面からぶつかった。「正直3ラウンド以内に決めようという覚悟だった」。序盤から至近距離で左ジャブを中心に前に出る。強烈な左アッパーで応戦する相手を倒しきれなかったが、鼻血が出ようと意に介さない。不屈の精神で拳を振り続け、判定で軍配が上がった。
シュガー・レイ・レナード、フロイド・メイウェザー、マニー・パッキャオ-。名だたる王者をはじめ、世界で最も層が厚く競争が激しいといわれる階級で日本勢初の王座戴冠を夢見てきた。だが、昨年6月のタイトルマッチでは5回KO負けで夢散。最後は大の字になって失神した。
その過去を塗り替える気概は十分だ。試合後にはリングの中心で「待ってろ世界」と宣言。観客を巻き込み、リベンジの舞台へ自ら発破をかけた。9月の次戦が世界へ向けた“アジア最終試験”と示唆。田中戦から使用した愛称「ザ・ムービー」の通り、緑のベルトをひっさげ、映画のような物語をつむいでいく。
