V2堤聖也、ドネアとの激闘で顔面崩壊「悲しい姿に…」鼻骨骨折&裂傷縫合手術で4時間超 会見中に鼻血&異例の薬タイムも「生き残れて安堵」

 ボクシングWBA世界バンタム級王者の堤聖也(29)=角海老宝石=が、同級暫定王者ノニト・ドネア(43)=フィリピン=との団体内統一戦を制してから一夜明けた18日、東京都豊島区の所属ジムで会見を行った。壮絶な打ち合いの末に2-1で判定勝ちし、2度目の防衛に成功。「(トップ戦線に)生き残れたなと。まだまだボクシングができると安堵した。(今月24日の)30歳の誕生日にチャンピオンじゃなかったらつらかった。(防衛できて)良かった」と実感を込めた。ただ、激闘のダメージは大きく、鼻骨は骨折し、鼻の穴も裂傷。午前10時頃から病院に行き、縫合手術や鼻骨の矯正などで4時間超の治療を受け、開始予定時刻から約25分遅れでようやく会見に臨んだ。

 崩壊した顔面が前夜の激闘ぶりを物語った。堤は鼻を大きく赤く腫らし、両目も腫れた痛々しい姿で登場し、「本当はサングラスを掛けたいが、鼻に負担が掛かるからしないでと言われて、悲しい姿で会見します」と苦笑い。朝から長時間の治療を受けたものの、痛み止めが切れたとあって「めっちゃ痛い」と顔をしかめた。会見の途中には中断して異例の服薬タイムが設けられ、さらに終盤には鼻の右の穴から鮮血がだらりと流れるなど、壮絶なダメージをかいま見せたが、「ノニト・ドネアと戦ったことは誇りで財産になる」とうなずいた。

 骨折などの全治は未定で、1週間後に抜糸し、鼻に詰めたガーゼを取り除くという。来年5月には井上尚弥(大橋)VS中谷潤人(M・T)が激突予定の東京ドームでのビッグマッチが計画されており、かねて出場への意欲を示していた堤は「5月だったらいけるでしょ?」と、改めて出陣を熱望。また、今後の展望として、WBC世界同級王者の井上拓真(大橋)ら他団体との統一戦を目指しているが、「一番やりたい相手?井岡(一翔)さんです」と即答。「ワクワク度合いが違う」と、自身の学生時代からのスターだった元世界4階級制覇王者にラブコールを送った。

 昨年10月の戴冠以来、両目の手術による休養期間を経ながらも、世界王者として1年を駆け抜けた。「チャンピオンとして初めて過ごして、取り巻く環境が変わったが、負けたらそれも失うし、終わりだと常に考えていた1年だった」と振り返った。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス