75歳の天龍源一郎、自力歩行披露でファン歓喜「ワンランクアップした天龍を見せたくて」22年9月に脊髄手術、娘・嶋田紋奈代表は涙

 「プロレス・天龍プロジェクト」(4日、後楽園ホール)

 天龍源一郎(75)の引退10周年興行として行われ、さらに天龍プロジェクト15周年、75歳も記念した“最後の後楽園ホール大会”と銘打って開催された。鈴木みのる(57)や諏訪魔(48)、さらに新日本から前IWGP世界ヘビー級王者のザック・セイバーJr.(38)、海野翔太(28)、鷹木信悟(43)らも参戦するなど豪華メンバーで7試合を実施。メイン終了後は天龍が車いすで登場したが、歩行器を使って自力歩行する姿を披露してファンを歓喜させた。

 全試合終了後、おなじみの入場曲「サンダーストーム」が流れると、「天龍」コールが涌き起こる中、主役が車いすで登場した。さらに、天龍は歩行器に手を掛けると、車いすから降りて、リングサイドまで自力歩行。場内は「おぉ~っ」という歓喜の声と拍手で包まれた。

 リング上で出場全選手に囲まれる中、天龍は「選手諸君の試合、面白かったよね。プロレスを愛して、これからも新しい未来を築いてください」とメッセージを送った。さらに、天龍からマイクを渡された娘の嶋田紋奈代表は「10年ぶりにマイクを渡されて感無量です。この日に皆さんの前で歩く練習を毎日大将はしてたので、その姿を少しでも見せられて良かったです」と涙。プロレスラーの家族として「長生きするのは楽じゃないなって思うし、無事にリングを降りるのはとても大変なことなんだと思います。本当にプロレスラーの皆さんには尊敬しかありません」と、出場選手に感謝を込め、最後は恒例のエイエイオーで締めくくった。

 天龍は22年9月、長年のダメージ蓄積による「環軸椎亜脱臼に伴う脊髄症・脊髄管狭窄症」で手術を受け、さらに23年2月には「敗血症性ショック」で手術を受けた。近年は車いすに乗って天龍プロジェクトの大会に登場していたが、節目の大会で自力歩行を披露した。「まだもうちょっとね、杖をついて歩くまでは回復してなかったから。(晩年の)猪木さんが車いすで(隠すことなく)最後まで見届けられたが、俺の中ではもうワンランクアップ(回復した姿)の天龍源一郎を見せたくて、車いすで出ていった限りです」と思いを明かした。

 天龍プロジェクトとして最後の後楽園大会を終え、「これは俺からの“遺言”ですよ。曲がりなりにもちょっとレベルの高いプロレスを提供できた自負があるから。『これが天プロだ』とファンに残していく」と総括。「出てくれた選手全員に今日はありがとうと言いたい。心配しなくても、ハロウィン宝くじが当たってるから、みんなにカネは配る。ファイトマネーは上乗せするから」と冗談も交える“天龍節”で締めくくった。

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