まさか王座陥落の寺地拳四朗 去就は明言せず「今は何も考えられない」新王者サンドバルとの再戦についても「何とも言えない」
「ボクシング・WBC・WBA世界フライ級タイトルマッチ」(30日、横浜BUNTAI)
統一王者の寺地拳四朗(33)=BMB=は、WBC同級2位、WBA同級3位のリカルド・サンドバル(26)=米国=に判定1-2で敗れ、王座から陥落した。WBAは初、WBCは2度目の防衛に失敗。今後については「今は何も考えられない」と明言を避けた。
寺地は5回に強烈な右ストレートで吹き飛ばしてダウンを奪ったものの、サンドバルの猛攻で被弾する場面が目立ち、ペースを握れないまま12回を終えた。「採点は厳しいかな、負けたかなと思った」(寺地)。ジャッジは1人が寺地を支持(114-113)し、2人がサンドバルを支持(110-117、112-115)。判定発表後、会場はどよめきに包まれ、顔を腫らした拳四朗は瞳に涙を浮かべてファンに手を合わせた。
3月に前WBA世界同級王者のユーリ阿久井政悟(倉敷守安)に12回TKO勝ちし、王座統一に成功。全階級を通じた最強ランキングであるパウンド・フォー・パウンドにもランクインし、今後スーパーフライ級への転向も見据えて「通過点」と位置づけた一戦だったが、足をすくわれた。
顔を腫らして試合後の会見に出席した寺地は「なかなか崩すことができず、打ち終わりにもらったり、向こうの方が上手やったかな」と首をひねり、再戦の可能性については「悔しさはあるが、今は何とも言えないかな」と明言しなかった。
◇寺地拳四朗(てらじ・けんしろう)1992年1月6日生まれ。京都府出身。奈良朱雀高、関大出。14年8月にプロデビュー。17年5月にWBCライトフライ級王座に就いた。21年9月に9度目の防衛に失敗し、22年3月に返り咲き。22年11月にWBAタイトルも獲得。24年10月にWBCフライ級王座を奪って2階級制覇し、25年3月にWBAとの2団体王座統一。名前は漫画「北斗の拳」の主人公に由来。右ボクサーファイター。





