「ボクシング・ＷＢＣ・ＷＢＡ世界フライ級タイトルマッチ」（３０日、横浜ＢＵＮＴＡＩ）

　統一王者の寺地拳四朗（３３）＝ＢＭＢ＝が、ＷＢＣ同級２位、ＷＢＡ同級３位のリカルド・サンドバル（２６）＝米国＝を判定１－２で敗れ、王座から陥落した。ＷＢＡは初、ＷＢＣは２度目の防衛に失敗した。ジャッジは１人が寺地を支持（１１４－１１３）、２人がサンドバルを支持（１１０－１１７、１１２－１１５）した。

　１回から寺地がジワジワと重圧をかけていき、強烈な右を浴びせて、ペースを作っていく。サンドバルの反撃を浴び長良も、５回１分半過ぎに強烈な右ストレートで吹き飛ばしてダウンを奪うと、６回も的確に有効打を重ねていく。７回はサンドバルの反撃を浴びて後退する場面も。終盤はともに死力を尽くした打ち合いが展開され、終了のゴングが鳴った。判定後、会場はどよめきに包まれ、顔を腫らした拳四朗は手を合わせてファンに謝罪。瞳には涙が浮かんだ。

　◇寺地拳四朗（てらじ・けんしろう）１９９２年１月６日生まれ。京都府出身。奈良朱雀高、関大出。１４年８月にプロデビュー。１７年５月にＷＢＣライトフライ級王座に就いた。２１年９月に９度目の防衛に失敗し、２２年３月に返り咲き。２２年１１月にＷＢＡタイトルも獲得。２４年１０月にＷＢＣフライ級王座を奪って２階級制覇し、２５年３月にＷＢＡとの２団体王座統一。名前は漫画「北斗の拳」の主人公に由来。右ボクサーファイター。