拳四朗 恒例お取り寄せリカバリー食は1個1000円卵 映画「ロッキー」再現は「飲んだらもったいない」
「ボクシング・トリプル世界戦」(30日、横浜BUNTAI)
前日計量が29日、横浜市で行われ、WBC・WBA世界フライ級統一王者の寺地拳四朗(33)=BMB=はリミットを200グラム下回る50・6キロ、挑戦者のWBC2位・WBA3位リカルド・サンドバル(米国)は50・7キロでともに一発クリアした。3戦連続の世界挑戦となるWBA世界バンタム級2位の比嘉大吾(29)=志成=は100グラムアンダーの53・4キロ、同級王者アントニオ・バルガス(米国)は53・1キロでパス。世界初挑戦のWBA世界ライトフライ級1位・高見亨介(23)=帝拳、王者エリック・ロサ(ドミニカ共和国)はともに100グラム下回る48・8キロでクリアした。
寺地は計量をクリアし、テンションを高めた。試合前恒例のお取り寄せリカバリー食として、今回は1個千円の最高級卵を用意。減量期から卵かけご飯を食べることにハマっていたといい、インターネットで「最高級、卵」で検索してヒットした「紀の夢たまご」を注文し、つらい減量を乗り切った。
「それが(計量後の)楽しみなんですよ。6個入りで6千円で、送料を入れたら7千円。まずは(卵かけご飯を)200グラム食べて、まだ食べられそうなら(さらに)200グラムずつ作って食べます」。映画『ロッキー』ではトレーニングの一環で生卵を飲む名シーンもあるが、「(高級卵なので)飲んだらもったいない(笑)。最初は何もつけず、醤油もなしでいこうかな。卵で感動できるのか(を確かめたい)」と目を輝かせた。
さらに、親交のあるホテル椿山荘東京の田畑成シェフが作ってくれたという特製の唐揚げ、自身お手製のカニのみそ汁を用意しており、3月の試合前にも取り寄せていた浅草・雷一茶の1万7800円の「お抹茶タルトホールケーキ」を今回も楽しむ。高級食材に舌鼓を打つのは決戦前の儀式と化しており「楽しみ」と笑った。
現在パウンド・フォー・パウンド(階級を超えた最強ランキング)で9位につけている寺地は、今回KO勝利を飾れば世界戦通算12を数え、日本勢歴代単独2位となる。ボクシング界きっての美食家は、新たな獲物に食指を動かした。





