「ボクシング・ＷＢＡ世界ライトフライ級タイトルマッチ」（３０日、横浜ＢＵＮＴＡＩ）

　ＷＢＡ世界ライトフライ級１位の高見亨介（２３）＝帝拳＝が２８日、横浜市で行われた記者会見に出席した。世界２階級制覇王者で同級王者のエリック・ロサ（２５）＝ドミニカ共和国＝との大一番に向けて、「メンタルも体も１００％仕上げられた。相手は僕が（事前に発言した）６ラウンドで倒すというのを警戒しているみたいなので、意外と（好戦的なだけでなく）クレバーに戦えるんだよというのを見せながら、６ラウンドで倒したいと思います」と臆することなく強気に言い切った。

　“帝拳ジムで一番生意気”と称される２３歳の新鋭は、大会公式会見の場でも世界初挑戦とは思えない強心臓を発揮した。初対面した王者ロサが「挑戦者は『６回でＫＯする』と言っていたが、それは大きな間違いだ」と改めてけん制し、相手陣営のイスマエル・サラス・トレーナーも「ＫＯを狙ってくる選手は必ずガードが下がるので、気をつけてください。私たちはそこを突いていく。そうなれば相手がリングで寝ることになるでしょう」と忠告したが、高見は「めちゃくちゃガードを上げていきたいと思います（笑）」と意に介さなかった。

　止まらぬ強気発言に王者ロサも笑みを浮かべ、隣の高見の肩をたたいて「ユー、クレイジー」と声を掛けてきたという。高見は「（それを聞いて）苦笑いしかできなかったが、両者が自信満々で高ぶっていて、いい試合ができるんじゃないか」と２日後のゴングへボルテージを高めた。

　また、この日、高見が着用していたのは人気格闘家・平本蓮（２７）のフォトＴシャツだった。世界戦の公式会見とあって意外なチョイスだったが、「本人から３週間くらい前にもらったんですよ」と明かした。キックボクシングをやっていた幼少期から旧知の仲で今も親交があるといい、試合会場にも来てくれる予定だという。Ｋ－１やＲＩＺＩＮでのビッグマッチ経験者からは「大きい会場だと意外と緊張しないもんだよ」と助言ももらったといい、「一度（試合前に）客席から客観的に見た方がいいよとアドバイスももらったので、早めに（会場に）行ってやってみようかなと思ってます」と快活に声を弾ませた。

　戦績は高見が９勝（７ＫＯ）、ロサが８勝（２ＫＯ）。