武居由樹、衝撃の127秒TKOでV2 けがの功名?右肩負傷で強化した左で初回3度ダウン奪取「最初から飛ばした」

 「ボクシング・WBO世界バンタム級タイトルマッチ」(28日、横浜BUNTAI)

 王者・武居由樹(28)=大橋=が同級8位のユッタポン・トンデイ(31)=タイ=の挑戦を受け、1回2分7秒TKO勝ちで2度目の防衛に成功した。踏み込んでの左フックで計3度ダウンを奪い、立ち上がってきた相手にラッシュを掛けたところでレフェリーストップ。衝撃の完勝劇で、自身3回目の世界戦で自身初のKO勝利を飾った。

 昨年横浜BUNTAIとしてリニューアル後、初めて行われたボクシング興行のメインイベンターとして締めくくり、「とにかく今日は倒さないとと思って、最初から飛ばした。1回から倒しにいくつもりだった。メインをやらせてもらって、1回KOで勝てたことは本当にうれしい声援が力になった」と声を弾ませた。

 当初は昨年12月24日有明アリーナで行われる予定だったが、興行自体が1カ月延び、さらに自身が右肩関節唇損傷と診断されたため試合が延期となった。PRP注射で保存療法を行い、しばらくは右手しか使えない日々を過ごした。車の運転や風呂掃除、拭き掃除でも痛みが生じるなど、世界を獲った右腕は日常生活にも影響をきたした。

 ただ、サウスポーながら不得手だった左の強化期間にもなった。「左はボディーくらいしか打てなかった。ワンツーも大したレベルじゃなかったので、レベルが上がった」。“けがの功名”で強化してきた左で、キャリアでダウンを喫したことのない元ムエタイ王者をリング上に這わせ、「いきなり左フックがヒットしてよかった」とうなずいた。

 次戦は指名試合となる見込みだが、バンタム級では6月8日にWBC王者・中谷潤人(M・T)とIBF王者・西田凌佑(六島)の王座統一戦(有明コロシアム)が控える。WBA休養王者の堤聖也(角海老宝石)もリングサイドで観戦する中、存在感を誇示したWBO王者は「まずは指名試合をクリアしたら誰とだってやる。でも、もう一本くらいベルトほしいっすね。まだまだ上を目指してやっていく」と、統一戦に意欲を示した。

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