坪井智也 TKO勝ち鮮烈デビュー 21年世界選手権金の大物ルーキー 客席のヤジにスイッチ!強烈連打さく裂2回で決めた

 1回、ファヨン(左)にパンチを出す坪井智也
 2回、ファヨン(右下)に勝利した坪井智也(撮影・堀内翔)
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 「ボクシング・8回戦」(13日、両国国技館)

 アマチュア界の大物が鮮烈デビューを飾った。21年の世界選手権で日本勢初の金メダルを獲得した坪井智也(28)=帝拳=は、デビュー戦としては史上初となるA級8回戦で、ブーンルエン・ファヨン(タイ)に2回2分34秒TKO勝ち。「こんなに大きな舞台で試合できることを、ボクサーとして誇りに思います」と喜んだ。

 初回は様子見が続いたが、2回からは強烈な連打で圧倒した。客席からの「つまらねー!」のヤジにスイッチが入り、高速連打から左のフックでダウンを奪取。最後は左の強烈な一発をボディーに入れ、勝負を決めた。

 アマチュア時代はエリート街道を歩んだものの、東京、パリと五輪出場を逃し、悔しさを味わった。その後は後進の指導にあたっていたが、昨年10月に堤聖也(角海老宝石)がWBA世界バンタム級王者(当時)の井上拓真に挑戦する際、スパーリングパートナーを依頼され、本格的にトレーニングを再開。「まだまだ自分もできる」と再び闘志に火がついた。

 「家族の支えがなければ続けることはできなかった。感謝しています」と坪井。たくさんの人からのエールを胸に、目標の世界王者へ一歩ずつ進んでいく。

 ◆坪井智也(つぼい・ともや) 1996年3月25日、静岡県浜松市出身。極真空手を経験し、11歳でボクシングを始める。浜松工高から日大に進み、全日本選手権4連覇を含む5度優勝。大学時代はリーグ戦で20戦全勝を記録。卒業後は自衛隊に入り、2021年の世界選手権で日本勢で初となる金メダルを獲得した。東京五輪、パリ五輪と出場を逃し、昨年で第一線を退いていたが、今年1月、帝拳からプロ転向することを発表。アマ戦績は106勝(10KO)25敗。憧れのボクサーは村田諒太。160センチ。

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