西村修さん告別式 武藤敬司が弔辞「自分の意思曲げず貫いた」藤波辰爾「君に無我を捧げます」
2月28日にがんのため53歳で亡くなったプロレスラーの西村修さんの告別式が8日、東京都文京区の護国寺でしめやかに営まれた。プロレス関係者をはじめ多くの参列者が故人を悼み、新日本時代から縁が深かった武藤敬司(62)、藤波辰爾(71)が弔辞を読んだ。
武藤は今月下旬に股関節の手術を控える中で駆けつけ、「こんなに若く帰らぬ人になるとは思いませんでした」と惜しんた。新日本時代に一度がんを克服した西村さんの当時を振り返り「免疫力を高めて強い体になると言って、死体の浮いているガンジス川で沐浴したり、朝一番の尿を飲んだりして、常にがんと戦っていた」と我が道を行く人柄を明かした。
また、付け人を務めていた西村さんに新車のワックスがけを頼んだエピソードを紹介。「赤いフェアレディZに、研磨剤入りのワックスをかけたらしく泡が真っ赤になり傷がついてました。俺は西村を責めることもできず、泣きました」と笑い話も明かし、「本当はプロレスも政治家もやりたいことはいっぱいあったはず。人になびかず、自分の意思を曲げずに貫いた」と悼んだ。
藤波は「君の弔辞を私が読む。こんなに切ないことはありません」と悲痛に語りかけた。無我時代に確執があって疎遠となったものの最後は師弟関係に戻り、「人生の最後まで誇り高く生き抜いた君に無我を捧げます。お疲れ様」と、2人の絆そのものだった「無我」という言葉を最後に贈って涙を誘った。