堤駿斗が公開練習 17日・後楽園で元世界王者戦「いよいよ世界に向かっていく感じ」

 「ボクシング・10回戦」(17日、後楽園ホール)

 山中慎介氏と2度にわたって激闘を演じた元WBA世界バンタム級王者アンセルモ・モレノ(38)=パナマ=と対戦する堤駿斗(24)=志成=が3日、都内の志成ジムで公開練習を行った。

 モレノは現在、WBA世界フェザー級9位で、堤は同10位、WBC8位。過去最上位、初の1ケタランカーを迎撃する堤は3月24日まで、1カ月の米国合宿を張ってきたばかりだ。

 約60ラウンドを行ったという米国でのスパーリング相手には元WBA世界フェザー級暫定王者ジャック・テポラ、WBOユーススーパーフェザー級王者カイポ・ガジェゴス、アマチュアの全米王者ら多彩なサウスポーがそろっていたといい、「久しぶりのサウスポー対策で、いろんないい選手がいて、対応力やレベルアップにつながるすごくいい合宿になりました」と振り返った。

 サウスポーとはアマチュア時代に海外でも対戦し、「そこまで苦手意識はない」という。

 モレノについては「ベテランで、自分より経験値があって、場慣れや対応力もあると思う」と評価。「どう攻略していい形で試合を終えられるか、イメージ力と瞬時の対応力が試される試合になると思う」ととらえている。

 また、「テレビで見ていた人なので、自分がやるのは不思議な感覚です。自分たちの世代が越えていかないと、変わっていかないという思いはあります」と世代交代も意識。「(倒す)意識はもちろんあります」とKOは狙うが「あの時よりモレノのスタイルはディフェンシブに感じます。よりポイントにシフトしている。簡単に、キレイにはいかないだろうなと」と甘くは見ていない。

 モレノ戦について「いよいよ世界に向かっていく感じだなと。意気込みは違いますね」と話した堤だが、フェザー級の壁は厚く、日本人の世界王者は2011年の長谷川穂積が最後という厳しい現状がある。

 直近では3月2日に阿部麗也が米国でIBF王者ルイス・アルベルト・ロペスに挑戦したが、8回TKOで完敗。試合を見た堤は「ここを乗り越えていかないと、日本人が世界に通用するということを証明できない」と思ったという。

 その興行のメインでレイモンド・フォードとのWBA王座決定戦に敗れたオタベク・ホルマトフにはアマチュア時代の2016年11月、ロシアで開催された世界ユース選手権フライ級準決勝で判定勝ちしている。この試合にも「よりレベルが高くて、これがフェザーのトップかと感じましたね」と、思うところは多かったようだ。

 堤自身は世界挑戦までに「3~4試合くらいはやっておきたい」と考えている。決して慌ててはいないが、「チャンスをいただける時は、関係なく行きます」と、しっかり腹もくくっていた。

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