「永遠なれ闘魂、アントニオー猪ー木ー!」弟子ら首に闘魂タオルで棺運び最後の別れ
心不全のため1日に79歳で死去した、元プロレスラーで元参院議員のアントニオ猪木(本名猪木寛至)さんの告別式が14日、都内で家族葬の形式によりしめやかに営まれ、関係者ら358人が参列した。出棺では猪木さんのテーマ曲「炎のファイター」が流れる中、参列者が「イノキ」コールを連呼し、新日本プロレスのオカダ・カズチカ(34)ら参列したレスラー総出で棺が運ばれ、荼毘(だび)に付された。後日、一般の人々のための「お別れの会」が開かれる。
前日の通夜から降り続いた涙雨は、出棺の前にぴたりとやんだ。喪主を務めた弟・啓介さんの案内の後、猪木さんの象徴だった赤い闘魂タオルをイメージした装飾が施された祭壇と遺影に向かい、参列者が焼香。続くお別れ会では、猪木さんの胸元に闘魂タオルが置かれた後、参列者に手向けられた、これも猪木さんの象徴である赤いバラが棺いっぱいに埋め尽くされた。
出棺では、娘の寛子さんが遺影を持ち、オカダ、棚橋弘至ら新日本プロレスのトップスター、米国から駆けつけたWWEの中邑真輔、猪木さんの一番弟子である藤波辰爾、“猪木イズム最後の継承者”藤田和之ら、全レスラーが首に闘魂タオルをかけて、猪木さんの棺を霊きゅう車へ。最後は、新日本プロレス、IGFと猪木さんが創設した団体で美声を響かせた名リングアナウンサー、田中ケロ氏が「永遠なれ闘魂、190センチ、105キロ、アントニオー猪ー木ー!!」とコールし、見送った。
藤波は式後、報道陣の取材に対応。師匠との最後の別れを終え、「お見送りをさせていただきましたけど、気持ちはどこかで切り替えないといけない。でも、まだ猪木さんはここにいるような気がして。最後は言葉では、『ありがとうございます』しか出ませんでした。ゆっくりお休みくださいと言いました」と気丈にコメント。しかし、次第に目は潤んでいき、「またゆっくり話をしたかったですね。言いたいことも、聞きたいこともいっぱいあったしね」と声を震わせた。


