オカダV4 史上4人目のG1連覇 権利証防衛戦行わず1・4王座挑戦

 「プロレス・新日本」(18日、日本武道館)

 真夏の祭典「G1クライマックス」の決勝戦が行われ、前回優勝のオカダ・カズチカ(34)が、初優勝を狙ったウィル・オスプレイ(29)を破って2年連続4度目の優勝を果たした。連覇は蝶野正洋(91、92年)、天山広吉(03、04年)、飯伏幸太(19、20年)に続く史上4人目。優勝特典のIWGP世界ヘビー級王座挑戦権利証を手にしたオカダは、例年行っている権利証の防衛戦を行わずに23年1月4日・東京ドーム大会で挑戦することをアピールした。

 新日本の顔が“反逆の弟”の悲願を阻止した。オスプレイは16年に自身が新日本へスカウト。だが、20年10月に裏切りられ敵対する関係になった。序盤、オカダはオスプレイの痛めている首を攻めて優位に立つが、豪快な空中殺法などで猛反撃を受けた。

 さらに、棚橋弘至のハイフライフロー、AJスタイルズのスタイルズクラッシュ、オメガのVトリガーと、オカダを破った選手の得意技を浴び、オメガの必殺技の片翼の天使を狙われるも切り抜けてレインメーカーで逆襲。一進一退の死闘は最後、オカダが旋回式エメラルドフロウジョンからのレインメーカーでピリオドを打った。

 オカダはマイクを持ちオスプレイの健闘をたたえると、「G1クライマックスの価値を否定しているようにしか感じられません」と権利証システムへの疑問を唱え、来年1月4日の東京ドーム大会で同王座挑戦をアピール。そして、涙をこらえ「みなさんに東京ドーム超満員を味わっていただけるように、まだまだしっかり戦っていきます」と決意した。

 インタビューでは、前回の決勝戦が相手の飯伏幸太が負傷したことによるレフェリーストップという不完全燃焼での決着だったことについて問われ、「スッキリした部分もありますし、でも、飯伏幸太と戦っていないですから、(負傷した飯伏の)肩の調子がどうなるか分からないですけど、飯伏さんを倒して、まだ残ってるモヤモヤを解消したいと思う」と、現在も欠場を続けている飯伏との決着戦を熱望した。

 ◆オカダ・カズチカ 1987年11月8日、愛知県安城市出身。本名・岡田和睦(おかだ・かずちか)。04年に闘龍門に入門し、同年8月にメキシコでデビュー。07年8月に新日本に入団し、08年に再デビュー。10年2月に米国武者修行へ出発し、12年1月に帰国。同年2月に棚橋弘至を下してIWGPヘビー級王座を初めて獲得し、8月にはG1クライマックスを初制覇。16年6月に4度目のIWGPヘビー級王座を奪取すると、史上最多12度の防衛に成功した。19年4月に声優・歌手の三森すずこと結婚。22年1月にはIWGP世界ヘビー級王座を獲得した。身長191センチ、体重107キロ。

 ◆G1クライマックス 1991年に始まった新日本プロレスのヘビー級シングルリーグ戦。新日本で開催される最大級の大会で“真夏の祭典”と呼ばれる。蝶野正洋が最多5回の優勝。優勝賞金1000万円。IWGP世界ヘビー級王者でない場合、優勝者には翌年1月4日の東京ドーム大会メインイベントで同王座に挑戦できる「挑戦権利証」が与えられている。コロナ禍などで秋開催が続いたが今年は3年ぶり真夏のバトルに最多28人が参加した。

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