石田匠 8回TKOで再起「世界王者になって関西を盛り上げる」田中恒成へ雪辱の思いも
「ボクシング・8回戦」(24日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)
セミファイナルのバンタム級8回戦ではIBF世界スーパーフライ級8位の石田匠(30)=井岡=が東洋太平洋バンタム級11位のカルロ・デメシーリョ(27)=フィリピン=に8回1分20秒TKO勝ち。昨年12月の元世界3階級王者・田中恒成(畑中)での判定負けから再起を飾った。
判定決着の空気も漂い始めた最終8回。石田が鋭い攻撃を見せた。デメシーリョをロープに詰め、左ボディーからの連打でダウンを奪う。再開後に連打を送ったところで、レフェリーが試合をストップした。「判定とTKOでは違う。最後TKOできたのは良かった」。東洋ランカー相手に格の違いを見せつけた。
昨年12月11日に田中と世界戦線生き残りを懸けて敵地・名古屋で対戦。ハイレベルな技術戦を繰り広げ、1-2の判定で惜敗した。「前回負けましたけど、このリングに戻ってきているということは必ず世界取るということ」。気持ちは切れていない。
今後はスーパーフライ級、バンタム級の両階級を視野に、世界への最短ルート目指す。「スーパーフライ級で戦っていればもう一度田中選手と戦うチャンスも来ると思う」と雪辱の思いも心に残している。
「今、関西のボクサーが全然盛り上がっていない。僕が世界チャンピオンになって関西盛り上げていこうと思う」。関東で村田諒太(帝拳)や井上尚弥(大橋)、そして元ジムメイトのWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(志成)らが注目カードを次々こなしていく中で、関西のボクシング界をけん引する決意も示した。