プロボクシングの２０２１年度年間表彰のノミネートが１９日、発表され、最優秀選手賞（ＭＶＰ）候補にＷＢＯ世界スーパーフライ級王者・井岡一翔（３２）＝志成、ＷＢＡスーパー・ＩＢＦ世界バンタム級統一王者・井上尚弥（２８）＝大橋、ＷＢＯ世界フライ級王者・中谷潤人（２４）＝Ｍ・Ｔ、ＷＢＣ世界ライトフライ級王者・矢吹正道（２９）＝緑＝の４選手が選出された。

　井岡は９月にフランシスコ・ロドリゲス（メキシコ）、大みそかに福永亮次（角海老宝石）に判定勝ちして昨年は２戦２勝。ＭＶＰ受賞なら２０１２年度以来９年ぶり２度目となる。

　井上は６月に米国・ラスベガスでマイケル・ダスマリナス（フィリピン）に３回ＫＯ勝ち。１２月には約２年ぶりとなる国内戦を両国国技館で行い、アラン・ディパエン（タイ）に８回ＴＫＯ勝ちした。受賞すれば４年連続５度目のＭＶＰとなる。井上はＫＯ賞にもノミネートされた。

　中谷は９月に米国・ツーソンで指名挑戦者のアンヘル・アコスタ（プエルトリコ）に４回ＴＫＯで圧勝し初防衛に成功している。昨年に続くＭＶＰノミネートとなった。

　矢吹は９月に京都市体育館で８連続防衛中の寺地拳四朗（ＢＭＢ）に下馬評を覆す１０回ＴＫＯ勝ちで王座奪取。初のＭＶＰノミネートとなった。

　各部門のノミネートは次の通り。各賞は東京、関西運動記者クラブ・ボクシング分科会とボクシング専門誌の記者投票で決定。２８日に発表される予定。

　◆ＭＶＰ＝井岡一翔（志成）、井上尚弥（大橋）、中谷潤人（Ｍ・Ｔ）、矢吹正道（緑）

　◆技能賞＝井岡一翔（志成）、井上尚弥（大橋）、京口紘人（ワタナベ）、中谷潤人（Ｍ・Ｔ）

　◆殊勲賞＝尾川堅一（帝拳）、井上拓真（大橋）、谷口将隆（ワタナベ）、矢吹正道（緑）

　◆努力・敢闘賞＝麻生興一（三迫）、野中悠樹（渥美）、古橋岳也（川崎新田）

　◆ＫＯ賞＝井上尚弥（大橋）、ユーリ阿久井政悟（倉敷守安）

　◆新鋭賞＝岩田翔吉（帝拳）、豊嶋亮太（帝拳）、西田凌佑（六島）、平岡アンディ（大橋）

　◆優秀選手賞＝該当者なし

　◆年間最高試合賞（世界）＝井上尚弥－マイケル・ダスマリナス、井岡一翔－フランシスコ・ロドリゲス、中谷潤人－アンヘル・アコスタ、矢吹正道－寺地拳四朗、尾川堅一－アジンガ・フジレ、井岡一翔－福永亮次

　◆年間最高試合（世界戦以外）＝古橋岳也－久我勇作、丸田陽七太－佐川遼、清水聡－森武蔵、ワシル・ロマチェンコ－中谷正義、中垣龍汰朗－花田歩夢、佐々木尽－湯場海樹、ユーリ阿久井政悟－桑原拓、加納陸－栄拓海、井上拓真－和気慎吾、田中恒成－石田匠

　◆女子ＭＶＰ＝藤岡奈穂子（竹原慎二＆畑山隆則）、吉田実代（三迫）

　◆女子年間最高試合＝花形冴美－松田恵里、天海ツナミ－緒方汐音、千本瑞規－黒木優子、吉田実代－奥田朋子、藤岡奈穂子－スレム・ウルビナ