RIZIN・那須川3戦“ドロー”1Rごとに対戦相手変わるSPマッチでKO奪えず

 第3R、所英男(左)にパンチを見舞う那須川天心
 第2Rの那須川とHIROYA
 第1Rの那須川と大崎孔稀
3枚

 「RIZIN.28」(13日、東京ドーム)

 東京ドームで03年11月の「PRIDE」以来18年ぶりの総合格闘技イベントが開催された。キックボクシングRISE世界フェザー級王者の那須川天心(22)=TARGET/Cygames=はボクシングに準じたルールで1人1回3分ずつ3人と戦うスペシャルマッチで3回を戦いきり、判定なしのため、決着はつかなかった。

 那須川の相手が見つからないために企画され、賛否両論を呼んだ一戦。1人目は那須川と同じRISEが主戦場の大崎で、素早いパンチを出し合ったが決定打は出なかった。

 2人目はK-1などで活躍したHIROYA。那須川より12キロ以上重い体格差を生かし、ガードを固めて圧力をかけたHIROYAを手数で迎撃し、終盤に左ボディーでダウンを奪ったが仕留めきれなかった。

 そして、当日発表のXとされた3人目は総合格闘技の所英男。那須川はバックブローなどの変則的な攻撃を見切り、終盤には左ストレートからの連打でダウン寸前まで追い込んだがクリンチで逃げられ、試合は終わった。

 来春のボクシング転向を表明している那須川はリング上で相手3人に感謝し「悲しいですけど年末、RIZINで最後の試合となります」と明言。「本気でボクシングで世界を獲ろうと思っています。那須川天心という者に夢を託してください」とファンに誓った。

 前代未聞の戦いを「力みすぎたのはある。1ラウンド目は硬くて、2、3でほぐれた感じ。いつもより疲れました」と振り返り、「なかなかできない経験。インパクトのある試合をしないと視聴率も取れない」と力説。だが、「もうやりたくないですけどね」と笑った。

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