「ＲＩＺＩＮ．２８」（１３日、東京ドーム）

　１６人が争うＲＩＺＩＮジャパンＧＰバンタム級トーナメントが開幕し、１回戦で元ＲＩＺＩＮ同級王者の朝倉海（２７）＝トライフォース赤坂＝が渡部修斗（３２）＝ストライプル新百合ヶ丘＝を１回３分２２秒ＴＫＯで破った。

　“マジカルチョーク”を武器にグラウンドを得意とする渡部を迎え撃った朝倉。渡部が執ように狙ったタックルを切り続け、サッカーボールキックを放つなど優位に試合を展開。さらにグラウンドで背後を取ると側方から頭部にヒザ蹴りを連打する。一度はブレークし、渡部が再度のタックルからフロントネックロックを仕掛けたが、海はそれを切り抜けてグラウンドで上に乗ると、猛烈なパウンドを浴びせてストップを呼んだ。

　試合後、海はマイクを持つと「去年の大みそかはたくさんの人の期待を裏切っちゃったんですけど、また強くなって戻って来ました」と笑顔。「このトーナメント絶対優勝するってボクが約束します」と宣言した。

　海は昨年大みそかの前戦では堀口恭司（アメリカン・トップチーム）にカーフキックで攻略されてＴＫＯ負けしＲＩＺＩＮバンタム級王座から陥落。海外進出を希望しており、当初は長期間拘束されることでトーナメント出場に難色を示していたが、「堀口選手に負けて評価が下がった」と、名誉挽回なしに海外進出はないと考えて出場を決めた。そして、第一関門を豪快に突破した。

　この日に行われた他の１回戦３試合は元谷友貴（３１）＝フリー＝が岡田遼（３２）＝＝に判定勝ち。扇久保博正（３４）＝パラエストラ松戸＝が春日井“寒天”たけし（３４）＝志村道場＝に判定勝ち。井上直樹（２３）＝セラ・ロンゴ・ファイトチーム柔術＝が石渡伸太郎（３６）＝ＣＡＶＥ＝に１回１分５８秒ＴＫＯ勝ちした。