立ち技格闘技Ｋ－１出身で２０年９月から総合格闘技ＲＩＺＩＮに参戦している皇治（３１）＝ＴＥＡＭ　ＯＮＥ＝が１１日、東京都世田谷区内にオープンしたジムを公開した。

　「たぶん格闘家で初」という異例の個人専用ジムで、敷地約７０平方メートルの３階建て。１階にリングとサンドバッグ、２階に各種ウエートトレーニング器具とランニングマシン、エアロバイクも備え、３階はオフィスという充実の設備となっており、「（費用は）結構かかりましたよ。億はいかないですけど」と苦笑した。また、「ギャルに見て欲しいので、海の家をイメージした」といい、白い壁にサーフボードまで飾られている明るい雰囲気が演出されている。

　ジムを開いた理由は、ＲＩＺＩＮ参戦後は２０年９月に那須川天心、同年大みそかに五味隆典に連敗していることから、「Ｋ－１卒業してから慢心な練習しかできていなかった。この２戦を振り返って思っていまして、原点に帰ろうと思った」と説明。個人専用としたのは、「ファイターと仲良くしたくない。特に戦う可能性のある選手とは」という考えと「格闘技は夢あるやろって、みんなに証明したい。１人のジムを作れるように稼げるんやぞ、というのを見せたい」との考えからだ。

　一般会員がいないため会費収入がなく、「毎月大赤字ですよ。でも、こういうのもロマンですね」という。だが、環境が整ったことで練習漬けの日々を送っており、「今はメチャクチャ強いですよ」と効果を実感している。

　大阪府池田市出身で、地元で開催されるＲＩＺＩＮの丸善インテックアリーナ大阪大会（５月３０日）ではメインイベント出場が決まっている。相手は未定で「誰でもかかって来いって感じです」と腕をぶす。だが、これまで経験のないムエタイ選手との対戦にも興味を示し、「ほんまはロッタンとやりたい」と、シンガポールを拠点とする大手格闘技団体ＯＮＥのムエタイ・フライ級王者ロッタン・ジットムアンノン（タイ）との対戦を熱望した。

　また、ＲＩＺＩＮの榊原信行ＣＥＯにはキックボクシングのワンデートーナメント開催を要求しているという。派手な言動からユーチューバー兼格闘家のシバターらから挑発を受けており、「オレにケンカ売ってるヤツ、多々いるじゃないですか。集めてくれよと。（上限体重）６０キロでやって、結果を出したら発言権も増えると思う。盛り上がるカードをやって、うるさいやついっぱいいるじゃないですか。全員、黙らせてやろうと思います」とアピールした。