井上拓真が計量パス!OPBF王者・栗原戦は世界奪回への「通過点」

 「ボクシング・OPBF東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ12回戦」(14日、後楽園ホール)

 前日計量(上限53・5キロ)が13日、都内のJBCで行われ、2度目の防衛がかかる王者の栗原慶太(28)=一力=は53・4キロ、元WBC世界同級暫定王者で挑戦者の井上拓真(25)=大橋=は53・5キロでともに1回目でパスした。

 WBA・IBF統一バンタム級王者・井上尚弥(大橋)の弟である拓真は、19年11月にノルディーヌ・ウバーリ(フランス)にプロ初黒星を喫して暫定王座を失って以来の再起戦。ウバーリへの雪辱を「常に思って練習している」と話し、この一戦を「世界に向けての通過点。負ける気はない」と、世界返り咲きにつなげるための必勝を誓った。

 緊急事態宣言を発出する自治体が相次ぐなど新型コロナウイルス感染拡大が続く中での調整だったが、「減量も、最後まで動けていたので、体調はバッチリ。やっと試合ができる喜び、久々のワクワク感というか、早く試合がしたい」と好調をアピール。スパーリングも兄の尚弥ら同門以外に、元世界3階級制覇王者の田中恒成(畑中)らと合計約80回行い、「いい緊張感持って楽しんでやれたので、いい練習になりました」と手応えを感じていた。

 ウバーリ戦の敗北で、「ディフェンスも攻撃もまだ悪い部分があった」と反省。攻防両面でのレベルアップを図り、「ディフェンス面もバランス崩したり見栄えの悪い部分があったので改善してきた」と話した。

 相手の栗原は15勝(13KO)5敗と高いKO率を記録している。その印象を拓真は「パンチはありそうなイメージなので、そこの一発だけを気をつけて戦いたい」と話し、戦い方については「いつもと一緒なんですけど、打たせないで打つを徹底してやっていく中の流れで決めていく感じ。これといった対策はしていない。自分のレベルアップを心がけてやった。自分のやりたいように試合を運んでいきたい」とイメージした。

 一方、王者の栗原も「コンディションはバッチリ。」と調整に手応え十分。拓真と同じく19年11月以来の試合を迎える心境を、「不安は本当にない。試合が決まった時もワクワクしたんですけど、それがいよいよ明日か、という感じ」と語った。

 元世界暫定王者の拓真については「国内のバンタム級ナンバーワンだと思っている。国内の強い選手を倒してきたので、すごいリスペクトしている」と高く評価。「完全に挑戦者の気持ち。タイトルがかかっていないぐらいの気持ち。完全に格上なので、そこにボクがどれだけ通用するか」と話しながらも、「勝てる準備はしてきた。勝つつもりですけど、本当に挑戦という感じ」と自信も垣間見せた。

 戦いについては、「拓真選手は少しプレスをかけながら、引いてカウンターというボクシングが理想なのかなと思う。そういうボクシングをさせないように、ボクからプレスをかけていく試合になるのが一番」と戦いをイメージ。ハードパンチャーらしく「狙っていますし、何ラウンドでも倒しに行く。12ラウンドになっても最終的に倒して勝てばいい話なので」とKO勝利に意欲を示した。

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