新日本・飯伏が内藤から2冠奪取 5日にホワイトと防衛戦「勝って本当に神になる」

内藤哲也(左)にたたえられる飯伏(撮影・金田祐二)
内藤哲也の顔面にヒザをきめる飯伏幸太=東京ドーム(撮影・金田祐二)
5日対戦するジェイ・ホワイトの挑発を受ける飯伏幸太=東京ドーム(撮影・金田祐二)
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 「プロレス・新日本」(4日、東京ドーム)

 IWGPヘビー級・同インターコンチネンタル2冠選手権試合が行われ、挑戦者の飯伏幸太が2冠王者の内藤哲也を破り、ヘビー級は初、インターコンチネンタルは2度目の奪取に成功した。

 昨年のG1クライマックスを制してIWGPヘビー級王座挑戦権利証を獲得した飯伏はジェイ・ホワイトとの権利証争奪戦で権利を奪われたが、内藤の指名によって挑戦が実現した。一進一退の熱戦は20分過ぎから激化。飯伏が断崖式フランケンシュタイナーを繰り出せば、内藤も雪崩式裏フランケンシュタイナーで反撃し、観衆を驚かせる。そして、飯伏はラストライドから必殺カミゴェを突き刺して勝負あったかに見えたが、なんと内藤はカウント2で返す驚異的な粘りを発揮。これに飯伏はぼう然としながらも、封印していたフェニックススプラッシュを繰り出したが自爆してしまう。2発目のカミゴェもヒットさせたが、またも内藤はカウント2で返した。

 終盤には内藤の逆襲に遭い、バレンティアからの正調デスティーノを浴びる寸前に追い込まれたが、内藤の体を頭上で食い止めて3発目のカミゴェを発射し、ついに31分18秒の戦いにピリオド。飯伏は疲労とダメージのあまり試合が終わったことに気づかず、再度フォールに行くほどだった。

 試合後は、内藤から直接2本のベルトを手渡された飯伏。するとリング上に5日の挑戦者ジェイ・ホワイトが現れ、2冠奪取をアピールした。これに飯伏は、「ジェイ、オレは絶対に1日じゃ終わらない。明日、ボクが試合後、赤コーナーで立っている姿が見えるよ。お前は明日で終わりだ」と勝利を予告した。続けて、ファンに向かい、「ボクは最高のベルト(IWGPインターコンチネンタル)と最強のベルト(IWGPヘビー級)を今、持っています。それは、このオレが明日もキープする。みんな、分かってますよね。ボクは逃げない、負けない、あきらめない。そして、明日、ジェイに勝って、本当の神になる」と宣言した。

 インタビューでは、「本当にうれしいです。内藤哲也からこの2つのベルトを獲るというのが夢だったんで、それがかなったというのが一つ。あと、まだまだあるんですけど、今ここでは言えないです。明日、防衛したら言います」とさらなる夢の存在を示唆。メインイベントで勝利し、一番最後に東京ドームの花道を歩いて帰った心境を「デビューしてから17年たつんですけど。本当に小さなことからコツコツとやってきて、よくここまでたどり着いたなと思っています。だからこそ、明日は絶対に負けられないです」と感慨深げに話した。

 最後は、「目標であるプロレスを広めるということをずっと言ってきているんで、それは今も変わらない。明日、これを守り抜いて、もっともっとプロレスを広めていきたいと思います。2021年は飯伏幸太の年にしたいし、プロレス界全体を盛り上げたい」と意気込みを示した。

 一方、敗れた内藤は「オレの選択、2日連続の防衛戦にチャレンジし、その初日で敗れてしまったわけだけど、後悔はないから。お互い、今日勝っても、明日ジェイ・ホワイト戦が控えている状況。100%オレの方だけを見てくれた飯伏幸太に感謝ですよ」と強調。「それにしても、本当にうまくいかないプロレス人生だよ。こんなのもオレらしいでしょ。はっきり言えることが一つだけあるよ。オレはまた東京ドームのメインイベントに帰ってくるから。その時を焦らずにお待ち下さい」と巻き返しを誓った。

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