新日本・ヒロム、ダーティー殺法に苦戦もファンタズモ撃破「フェアじゃない。調べてくれ」

場外のエル・ファンタズモに空中技を見せる高橋ヒロム=東京ドーム(撮影・金田祐二)
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 「プロレス・新日本」(4日、東京ドーム)

 ベスト・オブ・ザ・スーパー・ジュニア27優勝者の高橋ヒロムがスーパーJカップ2020優勝者のエル・ファンタズモを撃破し、5日のIWGPジュニアヘビー級王者の石森太二への挑戦を決めた。

 ヒロムは開始からエンジン全開で、コーナー最上段から場外へのセントーンボムを繰り出すなどの猛攻を仕掛けて圧倒。だが、自身の得意技であるサンセットフリップパワーボムを浴びてから猛反撃に遭う。

 ファンタズモはコーナー最上段からのラ・ケブラーダ、雪崩式フランケンシュタイナーなどの華麗な技だけでなく、右の手首、さらには反則の指への攻撃、レフェリーにぶつかって失神させる間にローブローを放つなどのダーティー殺法も交えてヒロムを苦しめる。さらには、AJスタイルスのスタイルズクラッシュ、ケニー・オメガのVトリガーなど、かつての新日本のエース外国人の得意技も披露。だが、右手の痛みに苦しむヒロムは終盤、ファンタズモの猛攻を何度となく丸め込みで切り抜け、最後はファンタズモがトドメのCRIIを繰り出そうとしたところをウラカンラナで丸め込み、逆転の3カウントを奪った。

 リングを降りたヒロムは、テレビカメラに向かって、「つまんねえ、こんなの!」と、ファンタズモの攻撃に不満爆発。インタビュースペースに入ると、王者の石森が待ち構えており、「オレの相手はヒロムになったか。だいぶファンタズモにやられてたけど。お前、ギリギリで勝ったな。ま、オレが明日、トドメを刺すってことだな」と挑発した。

 これにヒロムは「あなたと東京ドームで思いっきり戦えることを大変うれしく思います。あなたも同じでしょ、本当は。オレとバチバチやり合いたかったんじゃないですか」と皮肉で応戦。石森が「オレはファンタズモとやりたかったな」と返すと、「残念ながら、その願いは叶わなかったようです。それでは、明日、楽しみにしていて下さい」とあしらった。

 石森が去ると、ヒロムは「クソみたいな試合になっちまったな。何か分からないが、全くフェアじゃなかった。世界中の人がこの試合を見ただろう。アイツは何か反則をしている。調べてくれ」と主張。石森戦へ向けて「絶対勝ちます。それしかないでしょう。こんなつまらない世界でストレスためてんだ。お客さんだってストレスがたまって仕方ねえだろう。その全ストレスを取り除いた上でオレがチャンピオンになる」と宣言した。

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