ゼウスが鶴田、ハンセンに続く全勝でCC初V「日本一の全日本プロレスを作る」
「プロレス・全日本」(5日、後楽園ホール)
10選手がA、Bの2ブロックに分かれて争うシングルリーグ戦「チャンピオン・カーニバル」の優勝決定戦が行われ、Aブロック1位のゼウスが前年優勝者でB組1位の宮原健斗を破り、初優勝をジャンボ鶴田、スタン・ハンセンに続く史上3人目の全勝で果たした。
ゼウスは場外でのフロントスープレックス、雪崩式脳天砕きなどの荒技を繰り出しながら宮原を追い込んだが、終盤には宮原の強烈なカウンターのヒザ蹴りブラックアウトを浴び、シャットダウンスープレックスホールドで投げられる大ピンチに陥る。だが、その宮原の必殺技をカウント2で返す驚異の粘りを発揮。最後は豪快なバイセップスエクスロージョンをたたき込み、ジャックハマーで葬った。
試合後はリング上で宮原と握手を交わしたゼウス。マイクを持つと、「すべてみんなへの感謝の気持ちを込めて試合してるつもりやから、特にしゃべることはないけど、言葉で表すなら、ありがとう」と謙虚に喜びを表した。
17日の大阪大会では三冠ヘビー級王者・諏訪魔の防衛戦が予定されており、次の目標は「三冠ですよ」と迷わず宣言。舞台は18年7月に宮原から同王座を奪取した時と同じ地元大阪とあって、「有利ですよね。今の流れで、自分にあるんじゃないかと思っている。三冠まで勝つことしか考えていない」と闘志を燃やした。
だが、その同王座は防衛1度で宮原に奪回されており、「あの悔しさはいつも持っている」と、この日もその試合の映像を見返したという。「絶対三冠王者になって、次は防衛、防衛、防衛を重ねたい」と、長期政権を築く意欲を示した。
また、宮原に同王座を奪われた後に、「ゼウスさん、オレたちで全日本プロレスを盛り上げましょう」と言われたことを明かし、「その約束を絶対果たさなアカンとずっと覚えている。悔しい気持ちと、彼に対する尊敬と、忘れられない」と強調。「全日本プロレス、こんなもんじゃない。もっとできる。みんなで力合わせて切磋琢磨すれば、もっと盛り上がる。日本一の全日本プロレスを作るのが自分の夢です」と誓った。