ボクシング史上初の地域3冠戦で吉野が大差判定防衛「ボクの経験値になる」
「ボクシング・東洋太平洋・WBOアジアパシフィック・日本ライト級タイトルマッチ」(3日、後楽園ホール)
史上初のJBC公認3大地域王座をかけたタイトルマッチが行われ、3冠王者の吉野修一郎(28)=三迫=が元日本スーパーライト級王者で挑戦者の細川バレンタイン(39)=角海老宝石=を3-0の判定で破り、OPBFとWBOは初、日本は6度目の防衛に成功した。
身長、リーチで大きく上回る吉野だったが、巧みに距離を詰めてパンチを繰り出すベテラン細川の老かいさを崩しきれず。それでも、終始冷静にパンチを上下に打ち分け、1者がフルマークつける圧勝を収めた。
連続KOは8でストップしたものの、難敵と自身最長の12回を戦い抜いた吉野は「やっぱり強い選手でした。細川選手とやれて、また強くなったと思います。判定でしたけど勝ててよかったです。本当は9連続KOを狙いたかったですけど、12ラウンド戦えたことはボクの経験値になりました」と満足顔。6日には長男が1歳の誕生日を迎え、「おもちゃを買ってあげたいです」とうれしそうに話した。
主要3団体の世界15以内にもランクされ、この勝利で世界挑戦に一歩近づいた感もあるが、ライト級はワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)がWBA・WBC・WBO統一王者に君臨するなど、世界的の層の厚い階級。所属ジムの三迫貴志会長は「経験もできたし課題もできた。難しい階級ですけど、もっともっと飛躍できると思う」と話すにとどめ、まずは11月5日に対戦する元WBO世界スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪(横浜光)とOPBFスーパーフェザー級王者の三代大訓(ワタナベ)の勝者との対戦などを想定した。