全日本・諏訪魔がゼウスを衝撃KO、観衆凍り付く…暴走大巨人が世界タッグ奪回

 崔(右下)、ゼウス組に勝利した諏訪魔(左端)と石川修司=後楽園ホール
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 「プロレス・全日本」(2日、後楽園ホール)

 世界タッグ選手権試合は挑戦者の“暴走大巨人”石川修司、諏訪魔組が王者の崔領二、ゼウス組を18分12秒KOで破り、新王者となった。

 昨年12月に世界最強タッグ決定リーグ戦を制して挑戦にこぎ着けた暴走大巨人は、王者組と一進一退の肉弾戦を展開。終盤には諏訪魔が崔の雪崩式脳天砕き、ゼウスのフロッグスプラッシュを立て続けに浴びるピンチに陥るもカウント2で返し、直後にゼウスをバックドロップでマットにたたきつけて流れを引き寄せる。

 そして、石川とのサンドイッチラリアットから諏訪魔が強烈なラリアットをたたき込むと、ゼウスはダウンし、立ち上がれずカウントアウト。衝撃的なKO決着に客席が凍り付いたように静まりかえる中、脳しんとうを起こしたような状態でしばらく横たわっていたゼウスは、若手選手の肩を借りながら引き上げていった。

 暴走大巨人は4度目の同王座奪取。マイクを持った諏訪魔は「世界タッグのベルトがどんな形であれ戻って来たんで、夢の5冠戦、究極の5冠戦、その夢の続きをしちゃおうかな」と、かねてから掲げている三冠ヘビー級王座も奪取して石川と対戦する目標を改めてアピールした。

 一方の石川は予想外の結末に「世界タッグはこんな戦いじゃないよ。もっともっともっとすごい戦いを見せるために、オレは全日本プロレスに昨年のこの日に入団したんだ」と複雑な表情。「今日のゼウスサイドだって不満があると思う。もっといろんな相手と防衛して、最高のタッグベルトだと言うことをもう一回証明します」とファンに宣言した。

 バックステージでも石川は「2020年、ここからギアを上げていこうと思ったけど、上げきらなかったのが悔しい。でも、逆によかったかも知れない。この悔しさで、あしたからまた一戦一戦上げられるよ。もう一回、お客さんから見たいと言われる戦いまで、オレたちが昇華していけばいいんだ」と決意。これに諏訪魔は「試合は生ものだ。こんな時だってあるよ。こんなのオレは気にしねえよ。これからもどんどん突如終わらすぞ」と息巻いた。

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