拳四朗、ASMR動画で減量耐えた 7度目防衛へ「イメージできている」
「ボクシング・トリプル世界戦」(23日、横浜アリーナ)
前日計量が22日、東京都内で行われ、全6選手が計量を一発クリアした。
WBA世界ミドル級タイトルマッチは初防衛戦に臨む王者の村田諒太(33)=帝拳=が制限体重(72・5キロ)から200グラムアンダーの72・3キロ、挑戦者で同級8位のスティーブン・バトラー(24)=カナダ=は制限体重ちょうどの72・5キロだった。戦績は村田が15勝(12KO)2敗、バトラーが28勝(24KO)1杯1分け。
IBF世界フライ級タイトルマッチは王者モルティ・ムザラネ(37)=南アフリカ、挑戦者で同級14位の八重樫東(36)=大橋=がともに制限体重ちょうどの50・8キロだった。戦績はムザラネが38勝(25KO)2敗、八重樫が28勝(16KO)6敗。
WBC世界ライトフライ級タイトルマッチは7度目の防衛を目指す王者の寺地拳四朗(27)=BMB=が制限体重(48・9キロ)から100グラムアンダーの48・8キロ、挑戦者で同級12位ランディ・ペタルコリン(27)=フィリピン=は700グラムアンダーの48・2キロだった。戦績は拳四朗が16勝(9KO)、ペタルコリンが31勝(23KO)3敗1分。
減量を乗り越えた拳四朗が待望の水分を口に含むと、体中からみるみる汗が流れ出した。「汗がヤバイですね」とタオルで拭った。乾いた体に摂取した水分が、活発な代謝によって一気に吹き出したとみられる。これまで計量3日前に行っていた“水抜き”を2日前に変更。「いつもより楽でした。疲れもそこまでない」と効果を強調した。
前日は耳に心地よく感じる音を流す「ASMR」動画を視聴したという。「ちょっと心地いい。そればっかり見てました。水の『ゴクゴク』とか氷の『カランカラン』とか。『早く飲みてー』ってなります。(ASMR)の良さが分かりました」と笑った。
計量直後の恒例だった高級焼き肉弁当の差し入れは今回なく、高級スーパー「成城石井」で購入したという干し芋を「今、ハマってます」とほおばった。
挑戦者は制限体重から700グラムも軽いが「気にならない。いいイメージはできている。いつも通りやるだけ」。安定王者は自然体のまま7度目の防衛戦を迎える。


